ストレスチェック108|ストレスチェック制度実施マニュアルについてプロ産業医による解説(2016/01/07)
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ストレスチェック108|ストレスチェック制度実施マニュアルについてプロ産業医による解説(2016/01/07)

2016年01月07日(木)10:15 PM

全国のメンタル産業医を目指している産業医の先生方、お待たせしました。今回は『労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度の実施マニュアル』(以下 マニュアル)を元に、産業医の先生方が産業医サービスを提供している産業医先:「常時使用している労働者が50 人以上いる」という会社が、遅くとも2016年11月末までにマニュアルにあるストレスチェックを産業医として実施し、2017年3月末までには以下の一連の流れを産業医として完了させるにはどうしたら良いのか、きちんとした産業医になる方法を紹介します。

ここで「常時使用している」とは、契約期間(1年以上)や週の労働時間(通常の労働者の4分の3以上)をもとに判断するのではなく、常態として使用しているかどうかで判断しなければなりません。したがって、例えば週1回しか出勤しないようなアルバイトやパート労働者であっても、継続して雇用し、常態として使用している状態であれば、常時使用している労働者として50 人のカウントに含めなければなりません。また、派遣先事業者に労働者が60 人(内20 人が派遣労働者)という場合、正規の労働者は40 人しかいなくても、事業場の人数の数え方は派遣労働者を含めてカウントするため、そのような派遣先にはストレスチェックの実施義務があり、派遣先は40 人の正規労働者に対してストレスチェックを実施する義務が生じることになります。この場合、派遣先事業者は派遣労働者に対しストレスチェックを実施する義務はありません。派遣労働者20 人に対するストレスチェック実施は指針に基づく努力義務になります(職場の集団ごとの集計・分析は元から努力義務です)。
このように労働者の数え方は一般定期健康診断の対象者とは異なるので、対象となる事業所は多くなること、注意が必要です。

とはいえ、2016年11月30日までにストレスチェックそのものの実施を履行したら良いので、まだ時間は十分あります。マイナンバー制度対応を優先下さい。すなわち導入を急かせる業者には要注意だということがわかるでしょう。また、一番遅いケースでいうならば2016年10月末までにストレスチェックそのものの実施準備に取り掛かることで間に合うこと、次のフローからおわかりになります。


ストレスチェック実施準備 (10月末)
              ↓    おおよそ1ヶ月  
ストレスチェック       (11月末)
              ↓    結果出力後速やかに
本人に結果通知      (12月中)
              ↓    概ね1ヶ月以内
本人からの面接指導の申し出  (2017年1月中)
              ↓    概ね1ヶ月以内
医師による面接指導の実施  (2017年2月中)
              ↓    概ね1ヶ月以内
医師から意見聴取    (2017年3月中)
              ↓    (定めなし)
事後措置         (2017年3月末)


★ 上記はあくまでストレスチェックを初回、実施する際の最終期限を紹介しました。マイナンバー制対応も課されている年末調整や年度末の業務繁忙期と重なる点、考慮に入れておいてください。

★ 上記では、ストレスチェック実施機関に業務が集中し、対応が遅れたり、面接医が確保出来なかたったりする可能性が出る危険性もお忘れなく。


☆ 実施日程を考慮する場合についてです。嘱託産業医との契約が月に一度、1回につき2-3時間程度の契約の場合には、定期健康診断の結果が返ってくる時期と重ならない工夫が必要となります。産業医としての就労上の措置判定や芳しくない健診結果を示した社員との面談が数ヶ月は必要だからです。

契約先には、そのまま活用するだけで、必要な書式・様式等が完成するような雛型を無償提供しております

注釈:
指針: 心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針(平成27 年4 月15 日心理的な負担の程度を把握するための検査等指針公示第1号)

 

 

☆☆細ストレスチェック制度を社内で実施できる条件とその判別チャート☆☆☆

毎月、(安全)衛生委員会を開催している →いいえ→  ①
            ↓         
            はい                          
            ↓
毎月、定期的な産業医訪問がある→  いいえ  → ② 
            ↓                                   
            はい                          
            ↓
その産業医は「実施者」を担える  →いいえ → 「実施者」の心当たりがある → いいえ または 不明 → ③
            ↓
           はい                                
            ↓
人事権ない人事総務担当者が「実施事務従事者」を担える   →   いいえ または 不明  →   ④
              ↓
            社内での実施が可能です。

①:労働安全/衛生コンサルタントや社会保険労務士に管理体制構築&運営支援を仰ぎましょう*。 
②:定期的な産業医訪問の為の予算確保が先です
③:外部機関に、「実施者」を委託する必要があります。「実施事務従事者」の業務が担えるかどうかは、人事権ない人事総務担当者が、ストレスチェック制度の一連の作業に従事してくれるかどうか次第になります。
④:外部機関に、「実施事務従事者」の業務を委託する必要があります。

*平成18年3月31日に「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(いわゆる「メンタルヘルス指針」)が示されました。これにより各事業所は、その実態に即した形で、以下のようなメンタルヘルス対策が積極的に取り組まれることとされています。「心の健康づくり計画」を策定するとともに、その実施に当たっては、関係者に対するメンタルヘルスに関する教育や研修の機会を設けたり、「4つのケア」といわれるセルフケア・ラインによるケア・事業場内産業保健スタッフ等によるケア・事業場外資源によるケアを効果的に推進し、職場環境の改善やメンタル不調への対応、職場復帰支援を円滑に行うことが示されています。今回の「ストレスチェック制度」は、これらの取り組みの効果を確認する、いわば体温計や測定器です。「メンタルヘルス指針」に基づいた対応を執ってこなかった企業では、この際、弊社や社会保険労務士の支援を得ながら、これらメンタルヘルス対策の充実を図ることをお勧めします。


注釈:
 「実施者」:ストレスチェックの実施主体となれる者であり、「医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者」(法第66 条の10 第1項)とされています。ここでの厚生労働省令で定める者とは、厚生労働大臣が定める研修を修了した看護師もしくは精神保健福祉士です。マニュアルでは日頃から当該職場の状況を把握している産業医が実施者になることが最も望ましいとされており、次いでその事業場の産業保健活動に携わっている場合にのみ、精神科医や心療内科医等の医師、そして前述要件を満たした精神保健福祉士や保健看護職が担当できます。従って単なるかかりつけ医や主治医は担えません。

[ポイント]ストレスチェック結果の評価と、本当に医師による面接が必要なのか判断する立場です。

実施事務従事者」:実施者のほか、人事権はない者のうち、実施者の指示により、ストレスチェックの実施の実務(個人の調査票のデータ入力、結果の出力事務、個人の結果の保存(事業者に指名された場合に限る)、面接指導の申出の勧奨等を含む。)に携わる者を指します。実施者と同様に人事権を有する者はなれません。人事権を持つ者が衛生管理者を兼ねている場合にはその衛生管理者はなれません。

[ポイント]ストレスチェック実施事務担当者です。外部機関の職員でも構いません。特定社会保険労務士に担ってもらうことを合同会社パラゴンは推奨しています。

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