風しん策2019②定期健診時に抗体検査というツケが(19/02/05)
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風しん策2019②定期健診時に抗体検査というツケが(19/02/05)

2019年02月05日(火)6:44 PM

国立感染症研究所発 風しん緊急情報(2018年12月5日発)を紹介した合同会社パラゴンが新たな風しん情報を提供致します。

2019年2月1日より、これまで風しんのワクチン接種を一度も受ける機会がなかった成人男性を対象とした定期接種制度が 「風しんの追加的対策について」にあるように、厚生労働省より発表されました。

すなわち「風しんの追加的対策について」にて、1962年(昭和37 年)4 月2 日~1979年(昭和54 年)4 月1 日生まれの男性は「風しん第5 期定期接種」対象と区分され、それらの男性は、積極的に風しん抗体検査を受け、必要に応じて予防接種を受けることが勧奨されることになりました。そしてそれら措置は、受診者の費用負担なく、つまりは無料で受診できるようにと補正予算が組まれる見込みとなっています。

その社会病理的背景は2018年9月5日号にて紹介した通りです。

実に大切なことなので、以下に時期を改訂した上で再掲します。


Q:どうして風疹が、未だに流行するのか?

1977 年8 月~1995 年3 月までは中学生の女子のみが定期接種の対象とされていたからでした。

2019年2月1日現在に換算すると、39歳10か月以上の男性は、誰一人として定期接種の対象とはされていない、おかしな歴史的背景があったのです。

中学生女子だけ定期接種の対象で十分だとと判断した「専門家」が、その頃、存在していただけではなく、それを尊重する厚生省という組織が存在していたのです。

まさか男性を加害者にし、先天性風しん症候群を多発させたかったのでしょうか? 後述しますが治療可能になったにも関わらず、ハンセン病に罹った方々を幽閉し続けただけではなく、断種させたりといった悪魔の手先を産んだ組織です。十分ありえます。実際今回、感染が報告された患者の94%(341 人)が成人男性で、成人女性の4.1 倍も感染率が高い結果を証するという不幸が発生しています (男性291 人、女性71 人)。

 

特に予防接種の対象ではなかった年代を含む現在30~40 代の男性に多く感染者が集中しています(男性全体の64%)。産業医をする企業でも、影響が懸念されています。

なぜか?

妊娠20 週頃までの女性が風疹ウイルスに感染すると、胎児にも風疹ウイルスが感染して、眼、耳、心臓に障害をもつ先天性風疹症候群の児が生まれる可能性があります。前回流行した2013 年度でみると、14,344 人の全患者報告中、関連した先天性風疹症候群は0.313%と45人も確認されました。

妊娠中は風疹含有ワクチンの接種は受けられず、受けた後は2 か月間妊娠を避ける必要があることから、女性は妊娠前に2 回の風疹含有ワクチンを受けておくこと、妊婦の周囲の者に対するワクチン接種を行うことが重要です。

また、30~50 代の男性で風疹に罹ったことがなく、風疹含有ワクチンを受けていないか、あるいは接種歴が不明の場合は、早めにMR ワクチンを受けておくよう奨めます。風疹はワクチンで予防可能な感染症だからです。

 

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さて2019年2月1日に施行された制度では、上記の過去のミスを補正するために、以下を新たに事業所側に課すことになりました。

定期健診の採血の際に、風しん抗体検査を受けさせる。

本来、風しんの抗体検査は労働安全衛生法上、規定されていません。つまりは法定外項目です。

仕組みは以下です。

定期健康診断時に該当男性に風しん抗体検査を受けさせる。該当男性は、健康診断時に受ける必要がある。

抗体検査結果は、事業者側に知らされるのではなく住む市区町村に知らされる。

抗体を持ち合わせていないという情報提供を受けた市区町村側は、当該労働者に対して、ワクチン接種を受けるよう勧奨する。


以上の建付けとなりました。


費用は誰が払うのか?

国民健康保険連合会が、健診機関と市町村間の費用請求と支払い事務を担当するそうです。

 

なお以下は、筑波大学 堀愛先生による「職場を風しんから守る3つの行動」です。


1.配慮が必要な従業員を、風しん感染から守ります

・風しん流行時は、抗体価が低い妊婦の対人業務や通勤混雑を避けたり、在宅勤務を考慮しましょう。

・妊娠を希望する人とその同居者に、妊娠前に風しんのワクチン接種を済ませておくよう周知しましょう。自治体の補助制度について情報提供しましょう。

→ 当社は、2018年9月19日に一部地方自治体の情報を集積して提供し始めたことに加え、11月20日にはNHKからの情報をまとめた情報のまとめを提供しております。

2.風しんに感染した従業員の出勤を控えさせましょう。

・発熱・発疹・リンパ節の腫れは、風しんを疑う症状。職場での流行を防ぐため、主治医意見に従い、発疹が消えるまで出勤を控えてもらいましょう。

3.従業員のワクチン接種率が高く維持できるよう啓発を。

・風しんのワクチン接種の機会がなかった1962/4/2~1979/4/1生まれの男性に、2019年度から3年間、公費による(すなわち無料の)風しんの抗体検査やワクチン接種がはじまります。職場の健診で、風しんの抗体検査が受けられるか医療機関や健診機関に確認すると共に、実施を依頼しましょう。

・従業員に、風しんのワクチン接種の機会を提供しましょう。風しんのワクチンは、インフルエンザと同時接種も可能です。

・入職時や海外渡航時に、ワクチン接種歴の確認や風しん抗体検査の機会を提供しましょう。


ご参考になれば幸いです。


  • ハンセン病:特効薬「プロミン」が1943年に実用化、かつ6年後日本でも処方可能になったものの、1915年から断種手術に手を染めた医師光田健輔(正三位勲一等瑞宝章)の主張を取り入れ、1948年「優生保護法」&1953年「らい予防法」(1996年廃止)を元に断種・隔離という国家権力による人権侵害を発生させてしまった。

2001年らい予防法違憲国家賠償請求訴訟終決するも現在も故郷から見捨てられた方々の苦悩がongoingで続く不幸は国家による迫害といえよう。。



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