新たな産業医の役割とは
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新たな産業医の役割とは

2016年12月に厚生労働省は「産業医制度の在り方に関する検討会報告書」をまとめました。

そこで産業医は、多様化する労働者の健康確保にサービスを提供する必要性が指摘されています。

具体的には、患者を待つ医師のように、健康相談を待つような姿勢ではなく、組織に内在する健康課題を、それらが顕在化する前の潜在的段階から見附、改善する戦略を立案し、企業側に実行させるマネジメント力が問われる時代になっています。

更には、健康経営優良法人申請への支援ができるだけの産業保健システムの目的や目標、趣旨制定、制度設計、運用計画構築、必要な人員配置、予算確保、実装、運用管理といった、実際に審査に通過できる位の「健康経営」のまつわる一連のフローを企業側が遂行できるような方策を提供することが求められる時代になっています。


そこで、このページでは、そのような最新かつ最先端を目指す企業から求められる新たなプロフェッショナル産業医の実像を紹介します。



0.目次

 1.産業医の択び方
2. 重要性を増す産業医の役割とは
3. 最近変更された産業医制度の内容とは
4.  働き方改革を踏まえて予定されいてる産業医の制度改正とは

1.産業医の選び方

そもそも、産業医に何をして欲しいのかを明確にする必要があります。

■単に、「労基署から言われたから」「おいておけばよい」と考える企業


  日本医師会による「日本医師会認定産業医」資格を持つ医師を選任したら良いでしょう。

かつ、この「日本医師会認定産業医」の認定証は有効期限があります。有効期間5年間内に
所定の単位を修了しない限り、更新できません。更新しない医師は、産業医になれないのではなく
産業医になることは可能です。

すなわち“元”日本医師会認定産業医も、産業医として選任することは、法律上可能です。

法律を満たしさえしたらよいと考える企業は、この方法があります



◎社員を大切にしたい、採用活動をも有利に進めたい企業


  経済産業省が選定する「健康経営優良法人 」認定を目指していきたいもの

その点、合同会社パラゴンの紹介する産業医は、メンタル対応も当然に可能ですし、
経済産業省 平成29年度 健康経営度調査 (従業員の健康に関する取組についての調査)という、
「健康経営銘柄」選定に向けた新たな取り組みを行う法人や、
健康経営優良法人 2018(大規模法人部門)」認定支援に従事しています。

更に契約先の長所を医療経済系の学会で発表したり、雑誌記事や刊行書籍に社名を掲載をしたりと、
公益への貢献という「ノブレスオブリ―シュ」を果たすことも可能です。

これらが、まわりまわってその企業の社会的地位向上につながる支援も提供しています。

2.重要性を増す産業医の役割とは


 2017年9月8日のに厚生労働省(東京都千代田区)労働政策審議会で「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」で以下が示されました。

・労働安全衛生法の一部改正として、「産業医の活動環境の整備」が掲げられた。

・産業医から勧告を受けた事業者は、その内容を(安全)衛生委員会にて報告する義務を負う。

・勧告を受けて講じた措置の内容を記録し、保存する義務が生じる。

・産業医を選任した場合には、常時、各作業場の見えやすい場所への掲示等にて周知する義務が課せられる。

・産業医を解任したときや、産業医が辞任したときは、(安全)衛生委員会に報告する義務が課せられる。

このように、今後、ますます産業医の重要性が高まります。

 

 

3.最近変更された産業医制度の内容とは


2017年6月1日から、産業医の定期巡視の頻度、健康診断結果に基づく医師等からの意見聴取、産業医に対する長時間労働者に関する情報提供に関して改正された労働安全衛生規則が施行されました。

 

1983年(昭和58年)当時、労働安全衛生規則14条で定められた「産業医の職務」は以下のわずか3項目に過ぎませんでした。

  • 健康診断の事後措置、② 衛生教育、③ 保健

それが今やQ2で述べたように9つになっています。グローバル経済や多様性ある働き方への対応が求められる中、過労死抑止やメンタル失調による休職者への職場復帰支援においては、労働者の「キャリア」への志向性を踏まえた支援を考えなければなりません。このように産業保健を取り巻く状況も時代と共に変化してきています。こうした産業医の業務や役目を整理し、産業医に求められる「コア・コンピタンス」を明確にするために厚生労働省は「産業医制度の在り方に関する検討会」を参集し、この産業医制度を見直しました。その結果を受け厚生労働省は、以下のように労働安全衛生規則を改正し、2017年6月1日から施行しました。

 

:健診事後措置の強化:産業医が求めた場合に事業者は、健康診断でひっかかった労働者の従事する業務内容を提供することになりました。その労働者の健康度と、従前の労働に従事させ続けてよいのか、更には事業者側が考えているその労働者の将来のキャリアとの整合性を産業医は検討することになります。

:長時間労働者に関する情報の産業医への提供:事業者は、1月当たり100時間を超えた労働者の氏名及び当該労働者に係る超えた時間に関する情報を産業医に提供することになりました。産業医は、その労働者を、そのまま業務に張り付かせてよいものか、それとも残業制限・早退指示・代休取得といった対処が必要なのかの判断を分担することになります。

:職場巡視回数の半減化:事業者から毎月1回,産業医に以下の情報を提供している場合には、産業医による職場巡視頻度義務を、これまでの少なくとも毎月1回以上から,少なくとも2月に1回へと半減することを可能に。

1 衛生管理者による職場巡視結果

2 衛生委員会にて,事業者が産業医に提供するとした情報が提供される場合。これまでは,少なくとも月に1回以上、職場巡視することが義務でした。

3 その事業者が決めた独自項目

すなわち産業医における職場巡視の負担を半減することで、事業者側の責務2点を産業医に分担してもらえることになりました。

 

4.働き方改革にて予定されいてる産業医の制度改正とは


「働き方改革実行計画」(平成29年3月28日 働き方改革実現会議)にて、産業医の権限強化が記載されました。

2014年9月に厚生労働省は「長時間労働削減推進本部」を、2015年4月の「過重労働撲滅特別対策班(かとく)」を立ち上げました。

しかしながら2015年12月に高橋まつりさんが自らの命を絶つという痛ましい事件がありました。

この痛ましい過労死を受けて、BSフジの「プライムニュース」という番組が『「過労死」なくせるか 再発防ぐための方策は』を2016年10月26日に組みました。

それに合同会社パラゴン代表社員の櫻澤博文が登壇した際、同じコメンテータだった田村憲久元厚生労働大臣と川人博弁護士に以下を“陳情”しました。

「産業医をないがしろにする企業があるのみならず、不幸なことに自殺する産業医さえ複数出ていることから、産業医の権限の強化が必要されたら、防止し得る可能性がある」と。

この陳情は聞き流されたのかもしれませんが、安倍内閣総理大臣を議長とする「働き方改革実現会議」での全7回の議事録をみても、どの議員からの発言は見当たらない中、2017年3月28日に決定された「働き方改革実行計画」において、

「7.(3)労働者の健康確保のための産業医・産業保健機能の強化治療と仕事の両立支援に当たっての産業医の役割の重要性に鑑み、治療と仕事の両立支援に係る産業医の能力向上や相談支援機能の強化など産業医・産業保健機能の強化を図る。

また、過重な長時間労働やメンタル不調などにより過労死等のリスクが高い状況にある労働者を見逃さないため、産業医による面接指導や健康相談等が確実に実施されるようにし、企業における労働者の健康管理を強化する。

加えて、産業医の独立性や中立性を高めるなど産業医の在り方を見直し、産業医等が医学専門的な立場から働く方一人ひとりの健康確保のためにより一層効果的な活動を行いやすい環境を整備する。これにより、働く人々が健康の不安なく、働くモチベーションを高め、最大限に能力を向上・発揮することを促進する。」と記載がなされました。


なお日経ビジネス2017年6月5日号40ページに、塩崎恭久厚生労働大臣(当時)の以下の記載があります。

「産業医制度は、今回の(電通)事件では効果がでませんでした。誰のための、何のための制度なのか。抜本的な見直しをしている最中です。」 

この発言の背景には、著者と同じ思いを持つ方の意見があるものと考えられます。

翌6月6日の労働政策審議会安全衛生分科会「働き方改革実行計画を踏まえた今後の産業医・産業保健機能の強化について(報告)」にて、以下、当社代表による概略記載ではありますが、産業医という機関が、より活用される道筋が織り込まれています。

 

・長時間労働者への医師による面談後、労働者に異常所見があり、産業医が、対応を事業者に要望した場合、その労働者への事業者による対応内容を、事業者は産業医に伝える必要がある。

・産業医による勧告に関する実効性を確保するためには、当該事業場の実情等を十分に考慮した内容で構成する必要がありましょう。そこで事前に事業者に産業医は勧告内容を伝え、内容を事業者と共に議論・討議してもらうと共に、勧告内容は、衛生委員会でも報告する。

・産業医が離任した場合には、事業者はその旨及びその理由を衛生委員会で報告する。

 

 

 

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