産業医とは
トップページ > 産業医とは

産業医とは

0.目次

1. そもそも産業医とは
2.産業医は治療するのか?
3.産業医の職務 
4.産業医の報酬相場
5.産業医の資格とは
6. 産業医の勧告とは

1.そもそも産業医とは

 

産業医とは、事業所において労働者の健康管理等について、専門的かつ第三者的な立場から、
会社と労働者とが、互いにWIN-WIN関係になることを指導・助言する医師を言います。


労働安全衛生法により、常時50人以上の労働者を抱える事業所には産業医の選任が義務付けられています。
 国以外のすべての事業所は、業種種にかかわらず常時使用する労働者が50人以上の事業所は、
産業医を選任しなければなりません(国の場合には、人事院規則に基づく健康管理医が選任されています)。

2.産業医は治療をするのか


医師ですから診断と保健指導はします。しかしながら、患者 対 医師という、主治医関係にはなりません。

なぜなら、主治医は、そもそも、その患者のことを100%考える立場です。
労働者の主治医という立場に産業医がなってしまったら、win-winではなく、
その患者でもある労働者のことだけ考えたらよく、中には会社のためにならないことをしても
構わないことになります。

そう考えると、産業医に治療させる企業は、ある意味、労働者思いともいえるかもしれません。
冗談ではなく、看護師、X線検査技師、薬剤師まで擁した結果、企業の収益を圧迫するに至り、
閉鎖を余儀なくされた企業は少なくありません。

3.産業医の職務

労働安全衛生規則第14条第1項に規定されています。

 
健康診断

健康診断の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関することでして、
健康診断とは、事業者が労働者に命じる仕事が、その労働者の健康状況を悪化させていないのか
確認する手段です。

そのために事業者は、産業医に、「事後措置」といいますが、
以下のような就労区分判定をしてもらい、それに応じた就労支援を提供する必要があります。


要休職
:仕事を休ませてでも通院加療させなければならないレベル。
至急通院や入院加療が必要な重篤な状況です。血圧が220/120mmHgや
糖尿病の指標であるHbA1Cが9.4%を超えているような場合が相当します。

要就業制限:働かせても良いが、主治医の元への通院や、その指示する加療内容遵守が
就労の前提として必要なレベル。

糖尿病でいうならば、夜遅い食事や運動不足は、治療に阻害的に働きます。

従って交代制勤務からは外したり、残業を制限して規則正しい食生活を確保したり、
労働時間に上限を設け、日々、運動できるだけの時間を確保しなければなりません。

通常勤務:従前の労働を続けていても、健康に支障がでることはないと判断されるレベルです。

長時間労働者に対する面接指導

長時間労働者に対する面接指導及び過重労働による健康障害を防止するために必要な措置の実施並びにこれらの結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関することでして、事業者は、時間外労働に従事した労働者に、健康面で悪影響が出ていないかを
産業医に確認させるとともに、悪影響が出ないような労務支援を産業医に考案してもらえます。

 ストレスチェックの実施

心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)の実施、並びに高ストレス者のうち、医師による面接を希望した労働者に対する面接の実施、及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関することです。

2015年12月から課せられた「ストレスチェック」制度でも、産業医は重要な役目を果たせます。

「ストレスチェック」はいわば心の健康診断。「事後措置」として面接を通じた
こころの病状判断だけではなく、「集団分析」という、職場そのものを
活力ある職場に作り直す支援までも、産業医に担ってもらうことが可能になりました。

このストレスチェックに関して、プロフェッショナル産業医で知られる合同会社パラゴン代表社員の櫻澤博文著の『ストレスチェック面接医のための「メンタル産業医」入門』が日本医事新報社から刊行されています。

 

Amazonでの販売ランキングも上位を維持し続けており、発売後1年を経たずに第2刷となりました。Amazonでのレビューによると、キャリアコンサルタント資格を持つ人事労務や総務担当者からも好評です。

【書籍概要】

題名  : ストレスチェック面接医のための「メンタル産業医」入門

刊行  : 日本医事新報社

ISBN  : 978-4-7849-4556-6

定価  : 4,320円(税込)

QRコード: https://www.atpress.ne.jp/releases/141824/img_141824_3.jpg

<電子版販売先>

M2PLUS

 

④ 作業環境の維持管理

作業環境の維持管理に関することとは、空調の風のあたり具合や室内温度設定は体調の不調の原因になりえます。
給与での待遇がよくても、女性の派遣社員という立場だと、「冷え」を言い出せず、
働きやすい職場とは感じられないことから離職者が相次ぐという職場がありました。
このような場合に、専門的なご意見番として調和役を担ってもらえます。


⑤ 作業の管理に関すること。

机や椅子の高さを調整するだけで、腰痛や肩こり、頭痛の抑止がかなう場合があります。
また、液晶画面の輝度や画面の角度の調整で、眼精疲労の軽減も期待できます。
休憩時間中の工夫にて、生産性向上を具現化している事業所もあります。

 

⑥ そのほか、労働者の健康管理に関すること。

メンタル不調による休職者への復帰支援や再発防止対策検討、治療と職業生活の両立支援、
労働衛生管理計画の立案や整備、中長期計画や年間計画の策定、事業所に応じた
労働衛生管理体制の整備や有資格者の充足、監督官庁に提出する各種報告書式への署名捺印等、
産業医に担ってもらえる業務は多種多彩にわたります。

 

 健康教育、健康相談

健康教育や健康相談といった労働者の健康の保持増進を図るための措置に関することで、
人手不足倒産さえある中、「健康経営」の導入から、働きやすい職場づくりにて、
求人戦線を有利に戦うことも、企業のイメージ戦略として有用でしょう。

ここにも産業医が参画してきた歴史があります。

それは1988年から始まったTHP(トータル・ヘルスプロモーション・プラン)という、
働く人の心とからだの健康づくりの推進運動です。このTHPでは、個人の生活習慣を見直し、
若い頃から継続的で計画的な健康づくりをすすめることで、働く人がより健康になることを目標にしてきています。

 衛生教育に関すること。

セルフメディケーションがかなう漢方薬の説明や健康の維持増進に関する話を
してもらうことで、少子化時代、雇用した労働力や価値の毀損を抑止しえます。

 労働者の健康障害の原因の調査及び再発防止

健康障害が発生した場合、その原因を分析し対策を衛生管理者と共に
検討することも産業医の役割になります。

立案してもらった再発防止対策は、「衛生委員会」での労働者側との論議にて、
事業所で実行できるようにしていきたいもの。その対策が現場にきちんと
落とし込まれているか、衛生管理者や産業医には、「職場巡視」を通じて確認してもらえます。
このように、事業者の“目”の役を産業医は果たせます。

4.産業医の報酬相場

【嘱託産業医】


有害業務への従事者が、常時500人以上を数えることがなく、かつ、
常時使用する労働者数が999人以下の
企業の場合に、勤務は月1回、1回2時間程度の契約が一般的です。
東京都医師会の産業医報酬は以下の通りです。

産業医報酬表(東京都医師会による)
事業所の規模(常時使用する労働者数)[人] 報酬月額(円)
50人未満
50~100
101~200
201~300
301~400
401~500
501~700
701~999
40,000~60,000
80,000
90,000
100,000
110,000
120,000
160,000
200,000

健康診断、ストレスチェック、予防接種等の費用は含まれません。
有害物質取扱い事業場は危険手当として上記の報酬の3割増しです。


日本橋医師会による産業医標準報酬額になると、更に高額!

愛知県医師会価格(東京都より安い価格帯ですが、事業所の規模に比例して増額する傾向は一緒です)
 
 
 このように、報酬額規定の多くは、業務内容や企業規模によっても変わるようになっています。

合同会社パラゴンの定める報酬体系は事業所の規模で違いはでない工夫を加えています。

そして999人であっても、月に1回の勤務頻度で、1回あたりわずか3時間と9万円(+税、交通費)で済むだけの工夫を契約先には提供しています。
 
なお、人材派遣会社を通す場合は、20~30%の手数料が加算されます。合同会社パラゴンは不要です。

 

【専属産業医】


常時使用する労働者が500人以上、有害業務に従事しているか、していなくても千人以上の労働者を
常時使用している事業所は、専属の産業医の選任が必要になります。

その場合、週3~4日、1日3時間以上の勤務を要する場合が多いです。
従って年間報酬は、経験年数が10年未満であっても800~1,000万円は必要となります。

 
 

5.産業医の資格とは


1996年の労働安全衛生法の改正後、産業医学に関する知識について、一定の要件が備えられた医師しか
産業医になることはできなくなりました。

産業医の業務には予防法務や労務管理、生産性の維持向上も含まれます。これらを担うには、
知識や経験を体系的に修得する必要があります。そのために厚生労働大臣は、以下の場合のみ、
産業医として選任されるようにしました。

・例えば日本医師会による「日本医師会認定産業医制度」や産業医科大学の「産業医学基本講座」といった体系的な研修を修了したもの。

・労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験の区分が保健衛生であるもの。

・労働衛生に関する科目を担当する 大学の教授、准教授又は講師(常時勤務する者に限る。)の職にあり、又はあつた者。

6.産業医の勧告とは


労働者を就労し続けさせることに危険性がある時に、産業医が“危ないよ”とアラートを出す制度です。

事業者は、常日頃から現場に張り付いているわけではありません。現場を確認する法的な地位である
「衛生管理者」も、法律上、少なくとも週に一度以上しか職場は視ていません。

潜在的な危険性(いわゆるリスク)にて、労働者に被害が及ぶおそれがある場合に、産業医は、
労働者の健康を確保するために、労働者の健康管理等について必要な勧告を事業者に対して行うことが保証されています。

対して事業者側は尊重義務があります。

 

 

 

産業医契約が必要な企業様へ


合同会社 パラゴン
モバイルサイト