復職して終わり、ではありません
合同会社パラゴンでは、このたび、産業医契約先企業・団体の皆様にご利用いただける専用サイトに、**「クライシス・プラン」のひな型(模範例付き)**を新たに掲載しました。
メンタルヘルス不調からの職場復帰では、主治医の復職可能という診断書を受け取ることも重要ですが、それだけで安定した就業が保証されるわけではありません。
復職後に再び体調を崩さないためには、本人が不調の兆候を理解し、必要なときに適切な支援を受けられる仕組みを、あらかじめ整えておくことが大切です。
そのための実践的なツールの一つが、クライシス・プランです。
クライシス・プランとは何か?
クライシス・プランとは、本人が自身の心身の状態を振り返り、不調の早期兆候や悪化時の対応、周囲に求める支援などを事前に整理しておく計画です。
例えば、次のようなことを考えるきっかけになります。
- 調子がよいときの自分は、どのような状態なのか。
- 睡眠や食欲、気分、行動にどのような変化が現れたら注意が必要なのか。
- 不調を感じ始めたとき、自分でできる対処には何があるのか。
- どの段階で、家族や医療機関、職場などに助けを求めるのか。
- 職場には、どのような配慮や支援が必要なのか。
単に緊急連絡先を記載する書類ではありません。
自分自身の変化に気づき、早めに対処し、必要な支援につながるための計画です。
特に、本人だけでなく、本人の同意を得たうえで産業医や職場の関係者が必要な情報を共有できれば、復職後の支援を考える際の共通言語にもなります。
ひな型だけでなく、模範例も掲載
今回、契約先限定サイトには、クライシス・プランのひな型に加え、記入の参考となる模範例も掲載しました。
「何を、どのように書けばよいのか分からない」という方にも、具体的な記入イメージを持っていただくためのものです。
ただし、模範例はあくまで参考です。
不調の現れ方も、回復の過程も、必要な支援も、人によって異なります。
模範例をそのまま書き写したり、形式的に書類を完成させたりすることが目的ではありません。
本人が主治医や産業医等の支援を受けながら、自分自身に合った計画を考えられることを大切にしています。
また、作成した計画の取扱いに当たっては、本人の意向やプライバシーを尊重し、職場内での共有範囲を必要最小限とすることも重要です。

2026年4月からの「治療と就業の両立支援」にもつながる取り組み
2026年4月1日から、病気を抱える労働者の治療と就業の両立支援に取り組むことが、事業主の努力義務となりました。
これは、病気になった従業員への対応を、本人や主治医だけに任せるのではなく、企業として支援できる環境を整えていくことを求めるものです。
クライシス・プランの作成そのものが法律で義務付けられたわけではありませんが、本人の自己理解を促し、復職後のフォローアップにつなげる取り組みとして活用できます。
合同会社パラゴンでは、以前から、契約先企業・団体とともに、模擬通勤訓練や体調管理表、段階的な職場復帰などを組み合わせた復職支援に取り組んできました。
今回の資料提供も、その実践をさらに充実させるためのものです。
詳しくは、以下の記事もご参照ください。
2026年4月から「治療と就業の両立支援」が事業主の努力義務に
契約先の皆様へ ― 専用サイトからご利用いただけます
クライシス・プランのひな型および模範例は、下記の契約先限定サイトに掲載しております。
専用サイトはパスワードで保護されています。ご契約先の皆様は、お知らせしているパスワードをご利用のうえ、ご確認ください。
実際の運用に当たっては、本人の状態や業務内容、職場の支援体制に応じて、産業医と相談しながら活用していただければ幸いです。
産業医をお探しの企業・団体の皆様へ
合同会社パラゴンでは、産業医の選任や面談対応だけでなく、メンタルヘルス不調の予防、休職・復職支援、再発予防、職場環境改善までを視野に入れた産業保健活動に取り組んでいます。
また、ご契約先に対しては、推奨医療機関リストをはじめ、産業保健活動に役立つ専門資料も提供しています。
復職できるかどうかだけでなく、復職した後も安心して働き続けられる職場へ。
そのための仕組みづくりを、産業医として支援してまいります。
産業医契約やメンタルヘルス対策、復職支援体制の整備については、合同会社パラゴンまでお気軽にご相談ください。
合同会社パラゴン
代表社員 櫻澤博文(MD, MPH, PhD)
