有価証券報告書の充足|産業医更新時の吟味事項:

どの業者のどの産業医に産業医業務を受託するのか。どの産業医と契約を更新するのか、更新するにふさわしい「メンタル産業医」とはどういう産業医を指すのか。

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健全+幸福を担う経営コンサルタントというストレスチェック制度の活用にて多くの企業を健康経営優良法人への認定を支援してきた合同会社パラゴン(東京都港区)が紹介するメンタル産業医は有価証券報告書や適時開示情報で記載可能な健康投資を通じた人的資源の人的資源化、更には人的資産形成が可能という【人的資産】という概念を提唱してきました。

20世紀のことです。

労働安全衛生法にて産業医の規定がなされる前の産業医は、企業立、もしくは企業健保立診療所の診療医・ご典医でした。
「通院するのに待ち時間がもったいない」
「きちんとした医師に診察させたい」(ということで、大学の教授様が、最先端の研究ではなく、わざわざ治療におなりされました)。

労働安全衛生法に産業医の規定がされた頃は以下でした。

産業医は、工業社会(Society3.0)における大量生産、加工貿易を背景とした製造業での勤務が主体でした。産業医の任務も、労働災害を「赤チン災害」と、報告しなくて済むように、事故や怪我の初期対応が主体でした。それは治療期間が3日以内であれば、程度が軽くてすむからで、早く治療させ、軽くさせることが求められていました。またその頃は、一般内科医としての経験があれば、ある意味、どのような医師でも産業医を担うことができました。また、「でもしか産業医」と呼ばれていましたが、他に行く場がない医師しか産業医として確保できませんでした(ので、産業医科大学が創設されました)。

「でもしか産業医」が、胃がん手術に長けた医師であれば、自身の医師としての存在感を示すために、過剰に胃潰瘍だ、胃がんの前がん状態だと過剰診断しては、胃を摘出させ、その工場は「無胃損」と呼ばれる事例があるそうです(出典未確認)。

循環器内科医を産業医として招いた場合だと、トレッドミルという、心臓血管の詰まり具合が、どの程度、身体能力に影響しているのか確認する検査装置を導入させ、検査中に「狭心症」発作を起こさせるという、つまりは職場で労働災害を発生させていました(これは当社代表が経験した実話です)。

その頃は主に労働者の健康管理という、いわば自動車部品の品質管理よろしく、労働力の品質維持に産業医は投入されました。人材の材が、部材や商材、材料と変わらない時代でした。
それらではいつになっても労働災害は減らないどころか、過剰診療にて別の労働災害が発生させられたわけです。

21世紀に入りました。

産業医科大学を卒業した医師や、産業医科大学卒業者以外でも一部の産業医は、情報社会(Society 4.0)に対応すべく、公衆衛生大学院に通いその知識や情報の最善化、最適化、そして適正化につとめました。人的資源管理(Human Resources)は人的資産管理(Human Capital)と昇華可能なように、優れた人材を探索し、その人的資源を有効活用することが、企業の栄枯盛衰を決めることがわかってきたからでした。しかしながらそのような産業医は亀田高志先生による調査では全国に3桁しかいないという実際が確認されています。

参考サイト:ストレスチェック39|ここがおかしいよ!ストレスチェック実施機関事例集

多くの産業医は、あふれる情報から必要な情報を見つけて分析する作業が負担となったり、労働者の年齢や障がいなどによる労働力の制約への対応に課題を残しています。


わが国の最大の問題点である少子高齢化や地方の過疎化などの課題に対しては対応を求めることすら難しい現実は、尋ねたらわかりましょう。

対してメンタル産業医の命名者が創設した合同会社パラゴン(東京都港区)は、Society5.0社会の到来を見据え、人的資源管理から、人的資本(Human Capital)へと、人材ではなく人財へと支援する労働者の位置づけを換えています。
加えて
・少子高齢化に伴う要介護者発生の抑止、
・過疎化が進む地方における労働力確保支援、
・格差が遺伝するような貧富差拡大という課題 

以上へも対峙し、より良いサービスを契約先に提供できるようにと、進化発展を遺伝子に組み込んできています。


参考サイト:京大院医学研究科・社会健康医学系専攻・健康情報学分野第15回同門会でメンタル産業医提唱者講演


執筆:
櫻澤博文(メンタル産業医の命名者)

0.目次

1. そもそも産業医とは
2.産業医は治療するのか?
3.産業医の職務 
4.産業医の報酬相場
5.産業医の資格とは
6. 産業医の勧告とは

1.そもそも産業医とは

 

産業医とは、事業所において労働者の就労支援において、専門的かつ第三者的な立場から、会社と労働者とが、互いにWIN-WIN関係になるために、具体的には
・今日より明日、明日より明後日に希望が持てるような未来志向性、
・世代や性差、学問的背景や国籍といった違いを超えて互いに尊重し合あえる平等性、
・一人一人が快適で活躍できるよう それぞれのキャリア・アンカーに基づいた職業指向性

以上の視点を基盤として指導・助言する立場の医師を言います。

労働安全衛生法により、常時50人以上の労働者を抱える事業所には産業医の選任が義務付けられています。
 国以外のすべての事業所は、業種種にかかわらず常時使用する労働者が50人以上の事業所は、
産業医を選任しなければなりません(国の場合には、人事院規則に基づく健康管理医が選任されています)。

2.産業医は治療をするのか



医師ですから診断と保健指導はします。しかしながら、患者 対 医師という、主治医関係にはなりません。

その理由は、代表が東京弁護士会医療過誤法部会2018年度第4回部会にて、「産業医を取り巻く法的・実務上の課題」にて取り上げたように、産業医が行うのは「労働者の健康管理等」(労働安全衛生法第13条)であって、「当該行為を行うに当たり、医師の医学的判断及び技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、又は危害を及ぼすおそれのある行為を、反復継続する意思をもっておこなう」という定義がなされている医業(医政発第0726005号 平成17年7月26日)と「労働者の健康管理等」とは異なるからです。

このことを知らない事業者のなんと多いことか(森田美由紀さん風に)。チコちゃんに叱られます。


考えてみましょう。主治医は、そもそも、その患者のことを100%考える立場です。
労働者の主治医という立場に産業医がなってしまったら、win-winではなく、
その患者でもある労働者のことだけ考えたらよく、中には会社のためにならないことをしても
構わないことになります。

そう考えると、産業医に治療させる企業は、ある意味、労働者思いともいえるかもしれません。
冗談ではなく、看護師、X線検査技師、薬剤師まで擁した結果、企業の収益を圧迫するに至り、
閉鎖を余儀なくされた企業は少なくありません。

3.産業医の職務

労働安全衛生規則第14条第1項に規定されています。

 
健康診断

健康診断の実施及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関することでして、
健康診断とは、事業者が労働者に命じる仕事が、その労働者の健康状況を悪化させていないのか
確認する手段です。

そのために事業者は、産業医に、「事後措置」といいますが、
以下のような就労区分判定をしてもらい、それに応じた就労支援を提供する必要があります。


要休職
:仕事を休ませてでも通院加療させなければならないレベル。
至急通院や入院加療が必要な重篤な状況です。血圧が220/120mmHgや
糖尿病の指標であるHbA1Cが9.4%を超えているような場合が相当します。

要就業制限:働かせても良いが、主治医の元への通院や、その指示する加療内容遵守が
就労の前提として必要なレベル。

糖尿病でいうならば、夜遅い食事や運動不足は、治療に阻害的に働きます。

従って交代制勤務からは外したり、残業を制限して規則正しい食生活を確保したり、
労働時間に上限を設け、日々、運動できるだけの時間を確保しなければなりません。

通常勤務:従前の労働を続けていても、健康に支障がでることはないと判断されるレベルです。

長時間労働者に対する面接指導

長時間労働者に対する面接指導及び過重労働による健康障害を防止するために必要な措置の実施並びにこれらの結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関することでして、事業者は、時間外労働に従事した労働者に、健康面で悪影響が出ていないかを
産業医に確認させるとともに、悪影響が出ないような労務支援を産業医に考案してもらえます。

 ストレスチェックの実施

心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)の実施、並びに高ストレス者のうち、医師による面接を希望した労働者に対する面接の実施、及びその結果に基づく労働者の健康を保持するための措置に関することです。

2015年12月から課せられた「ストレスチェック」制度でも、産業医は重要な役目を果たせます。

「ストレスチェック」はいわば心の健康診断。「事後措置」として面接を通じた
こころの病状判断だけではなく、「集団分析」という、職場そのものを
活力ある職場に作り直す支援までも、産業医に担ってもらうことが可能になりました。

このストレスチェックに関して、プロフェッショナル産業医で知られる合同会社パラゴン(東京都港区)代表社員の櫻澤博文著の『ストレスチェック面接医のための「メンタル産業医」入門』が日本医事新報社から刊行されています。

出典:日本医事新報社 ストレスチェック面接医のための「メンタル産業医」入門

 

Amazonでの販売ランキングも上位を維持し続けたため発売後1年を経たずに第2刷、2年で改訂第2版刊行となりました。Amazonでのレビューによると、キャリアコンサルタント資格を持つ人事労務や総務担当者からも好評です。

【書籍概要】

題名  : ストレスチェック面接医のための「メンタル産業医」入門

刊行  : 日本医事新報社

ISBN  : 978-4-7849-4557-3

定価  : 4,320円(税込)

QRコード: https://www.atpress.ne.jp/releases/141824/img_141824_3.jpg

 

 

④ 作業環境の維持管理

作業環境の維持管理に関することとは、空調の風のあたり具合や室内温度設定は体調の不調の原因になりえます。
給与での待遇がよくても、女性の派遣社員という立場だと、「冷え」を言い出せず、
働きやすい職場とは感じられないことから離職者が相次ぐという職場がありました。
このような場合に、専門的なご意見番として調和役を担ってもらえます。

 ⑤ 作業の管理に関すること。

机や椅子の高さを調整するだけで、腰痛や肩こり、頭痛の抑止がかなう場合があります。
また、液晶画面の輝度や画面の角度の調整で、眼精疲労の軽減も期待できます。
休憩時間中の工夫にて、生産性向上を具現化している事業所もあります。

⑥ そのほか、労働者の健康管理に関すること。

メンタル不調による休職者への復帰支援や再発防止対策検討、治療と職業生活の両立支援、
労働衛生管理計画の立案や整備、中長期計画や年間計画の策定、事業所に応じた
労働衛生管理体制の整備や有資格者の充足、監督官庁に提出する各種報告書式への署名捺印等、
産業医に担ってもらえる業務は多種多彩にわたります。

 

 

 健康教育、健康相談

健康教育や健康相談といった労働者の健康の保持増進を図るための措置に関することで、
人手不足倒産さえある中、「健康経営」の導入から、働きやすい職場づくりにて、
求人戦線を有利に戦うことも、企業のイメージ戦略として有用でしょう。

ここにも産業医が参画してきた歴史があります。

それは1988年から始まったTHP(トータル・ヘルスプロモーション・プラン)という、
働く人の心とからだの健康づくりの推進運動です。このTHPでは、個人の生活習慣を見直し、
若い頃から継続的で計画的な健康づくりをすすめることで、働く人がより健康になることを目標にしてきています。

 衛生教育に関すること。

セルフメディケーションがかなう漢方薬の説明や健康の維持増進に関する話を
してもらうことで、少子化時代、雇用した労働力や価値の毀損を抑止しえます。

 

メンタル産業医 講師派遣サイト

講師派遣・オンライン講師なら株式会社システムブレーン
株式会社タイム による 講演会講師派遣サイト
関西経営管理協会による 講師セレクト

 

 労働者の健康障害の原因の調査及び再発防止

健康障害が発生した場合、その原因を分析し対策を衛生管理者と共に
検討することも産業医の役割になります。

立案してもらった再発防止対策は、「衛生委員会」での労働者側との論議にて、
事業所で実行できるようにしていきたいもの。その対策が現場にきちんと
落とし込まれているか、衛生管理者や産業医には、「職場巡視」を通じて確認してもらえます。
このように、事業者の“目”の役を産業医は果たせます。

⑩ 職場巡視

働きやすく、快適な職場なのか、医学的視点で労働の現場を、最低ひと月に一度以上の間隔で確認することも義務とされています。

4.産業医の報酬相場

【嘱託産業医】

有害業務への従事者が、常時500人以上を数えることがなく、かつ、常時使用する労働者数が999人以下の
企業の場合に、勤務は月1回、1回2時間程度の契約が一般的です。
東京都医師会の産業医報酬は以下の通りです。

産業医報酬表(東京都医師会による)
事業所の規模(常時使用する労働者数)[人] 報酬月額(円)
50人未満
50~100
101~200
201~300
301~400
401~500
501~700
701~999
40,000~60,000
80,000
90,000
100,000
110,000
120,000
160,000
200,000

健康診断、ストレスチェック、予防接種等の費用は含まれません。
有害物質取扱い事業場は危険手当として上記の報酬の3割増しです。

日本橋医師会による産業医標準報酬額になると、更に高額!

愛知県医師会価格(東京都より安い価格帯ですが、事業所の規模に比例して増額する傾向は一緒です)
 
出典:愛知県医師会産業医部会|嘱託産業医報酬の目安

このように、報酬額規定の多くは、業務内容や企業規模によっても変わるようになっています。

また、「20社以上の産業医紹介サービスを価格と質で評価」と書きながら、実際には紹介しきれていないサイトが「産業医紹介サービス おすすめガイド」です。どこも、どんな産業医が対応してくれるのかの記載はありません。

 

合同会社パラゴンの定める報酬体系は事業所の規模で違いはでない工夫を加えているだけではなく、対応するメンタル産業医についても当サイトで紹介しています。

そして999人であっても、月に1回の勤務頻度で、1回あたりわずか3時間と9万円(+税、交通費)で済むだけの工夫を契約先には提供しています。
 
なお、人材派遣会社を通す場合は、20~30%の手数料が加算されます。合同会社パラゴンは不要です。

 

【専属産業医】

常時使用する労働者が500人以上、有害業務に従事しているか、していなくても千人以上の労働者を
常時使用している事業所は、専属の産業医の選任が必要になります。

その場合、週3~4日、1日3時間以上の勤務を要する場合が多いです。
従って年間報酬は、経験年数が10年未満であっても800~1,000万円は必要となります。


 

5.産業医の資格とは



1996年の労働安全衛生法の改正後、産業医学に関する知識について、一定の要件が備えられた医師しか産業医になることはできなくなりました。

産業医の業務には予防法務や労務管理、生産性の維持向上も含まれます。これらを担うには、知識や経験を体系的に修得する必要があります。そのために厚生労働大臣は、以下の場合のみ、産業医として選任されるようにしました。

・例えば日本医師会による「日本医師会認定産業医制度」や産業医科大学の「産業医学基本講座」といった体系的な研修を修了したもの。

・労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験の区分が保健衛生であるもの。

・労働衛生に関する科目を担当する 大学の教授、准教授又は講師(常時勤務する者に限る。)の職にあり、又はあつた者。

6.産業医の勧告とは

労働者を就労し続けさせることに危険性がある時に、産業医が“危ないよ”とアラートを出す制度です。

事業者は、常日頃から現場に張り付いているわけではありません。現場を確認する法的な地位である
「衛生管理者」も、法律上、少なくとも週に一度以上しか職場は視ていません。

潜在的な危険性(いわゆるリスク)にて、労働者に被害が及ぶおそれがある場合に、産業医は、
労働者の健康を確保するために、労働者の健康管理等について必要な勧告を事業者に対して行うことが保証されています。

対して事業者側は尊重義務があります。

2019年4月1日からはその勧告の内容その他の厚生労働省令で定める事項を衛生委員会又は安全衛生委員会に報告しなければならなくなりました。