健康経営㉘|2020年度健康経営度調査の特徴と認証取得に向けた対策

健康経営認証取得支援に長けたメンタル産業医で知られる合同会社パラゴン(東京都港区)が、毎年健康経営度調査の記載内容を精査・検証するなかで把握された、2020年10月16日に提出が締め切られた2020年度の「健康経営度調査」の特徴をまとめました。健康経営の認証調査は毎年、年度ごとの申請です。申請支援する産業医の先生方にとっても有用な内容と思われますのでご参考になれば幸いです。

2020年度の特徴

法人としての定期健康診断よろしく、KPIとして課すべきは何なのか、具体的な尺度・項目を示し、ベンチマーク手法を活用してのコラボヘルスを更に企業側に進展させようという意図が織り込まれています。

当「健康経営」シリーズ第26回「健康経営度調査結果集計データ公開」にて紹介した先進企業例にてバックテストしても、揺らぐことがなかったのが「働きやすい職場づくりのヒント」(金剛出版)において、企業や組織変革の、人的資源管理の第一人者らがつまびらかにした内容でした。

この「働きやすい職場づくりのヒント」に記載されていることを実施するだけで、簡単に点数が向上すること、今年も確認できました。

例えばストレスチェック。57項目版ストレスチェックの実施は、いわばバックミラーを見ながらの運転をするようなもの。数か月前の結果を確認したとしても、今後、何をしたら良いのかの仮説検証をすることにはなりますが、当たればよいですが、外れたらおおごとになるというバクチをうつようなもの。

他方 80項目版ストレスチェック、それを踏まえた集団分析、更には職場環境改善計画の立案と実行は、ポジティブ心理学を踏まえた未来志向型の働きやすい職場づくりに資するものです。前を向いたドライブよろしく、会社の成長や発展に向けた人財活用が可能となります。

健康経営度調査という言葉が始めてという方は以下をご覧ください。法人の健康経営の取組状況と経年での変化を分析することを目的として経済産業省が旗を振って実施させている調査です。「健康経営銘柄」の選定および「健康経営優良法人(大規模法人部門)」の認定にも使用されてます。むろん単純に「健康経営銘柄」の選定及び「健康経営優良法人(大規模法人部門)」の認定に活用されるだけではありません。健康経営度調査で確認されている事項を一つでも多く「1」にすることが、健康経営の実践に直結します。中小企業の方にとっても「働きやすい職場づくりのヒント」に記載されている取り組みを実行することで、健康企業に肩を並べられるのだという納得感を持てることでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

出典:経済産業省.健康経営銘柄
出典:経済産業省.健康経営優良法人