約50万人のUK Biobank の50万人追跡データをもとにした、向後5年以内の死亡リスクの予想モデルが公開されました。
年齢や性などの他,「歩くスピードは速いか」「健康状態は良好か」「喫煙習慣はあるか」「自家用車は何台あるか」など女性は11項目、男性は13項目の簡単な質問に回答するだけで,5年以内に自分が死亡するリスクがどの程度かが推定できる計算ツールをスウェーデン・Uppsala UniversityのErik Ingelsson氏らが開発し,オンライン上に公開しました。
37~73歳の英国人約50万人のデータの解析結果(Lancet 2015年6月4日オンライン版)に基づき開発されています。
出典:Andrea Ganna,Erik Ingelsson.5 year mortality predictors in 498 103 UK Biobank participants: a prospective population-based study.Lancet. DOI:https://doi.org/10.1016/S0140-6736(15)60175-1
使用対象は40~70歳の英国人ではありますが、日本人においても参考になりましょう。・
例えば全死亡リスクを最も強く予測する因子は男性では「自己評価による健康状態」,女性では「がん診断歴」でした。
また,疾患や障害がある人を除いた解析結果からは、喫煙習慣が全死亡リスクに最も強く関連していました。
この計算ツールを元に死亡リスクを把握することで各自の健康意識の向上につなげるとともに,医師には高リスク者の同定に役立ててほしいと製作者は述べています。
健康経営に長けたメンタル産業医で知られる合同会社パラゴン(東京都港区)が提供している最新の科学的根拠を元にした健康支援の一例として、50万人規模の研究結果を踏まえた健康意識の向上につながるツールを紹介しました。