メンタル産業医発|『東方医学』誌30巻3号にメンタル不調者支援方法が掲載

健康経営に長けたストレスチェック制度使い産業医で知られる合同会社パラゴン(東京都港区)代表社員 櫻澤博文による
持続的な体調不良が軽快化しない事から主治医に不信の念を抱いていた社員に対して産業医が六君子湯を服用するよう提案したところ、順調なる回復と安定した就労継続が可能となった一症例

A case of employee who was having misgiving about her doctor, was advised to take remedy Rikkunshito (Liu-Jun-Zi-Tang powder) treatment by occupational doctor , successfully recovered from her continuous sickness and could work stably. 

が 東方医学 2014年 30巻3号のpp35~42に掲載されました。

安定して就労しえない若い女性社員がいると人事課長から相談があったため、産業医として面談をした事例です。

職場でメンタル産業医をしているとよくある話です。

出典:「メンタル産業医」入門.日本医事新報社

精神科に通院していて、西洋薬処方は受けてはいるものの、体調確認を含め十分にその社員の話しを聴いてくれないとの訴えがありました。

お金を払ってサービスを提供してもらうのは社員の方なのにです。

産業医は主治医になれないために、補完する他ありません。

 

そこで食事指導の実施に加え、主治医との十分な話し合いを3度の面談を通じて提案しました。

3度の面談ということは、最低、3か月は経過しています。

3か月経過しても、その社員と主治医との間の関係性には好転が認められなかったばかりか、あろうことか、新たに3ヶ月の休職を余儀なくされてしまいました。

3ヶ月の休職を経たにも関らず、復職後の3ヶ月目にも体調は悪化傾向を示したため、いよいよ産業医という立場を越え、市販の六君子湯を一日3回、食間に服用するよう指示せざるをえませんでした。

実際に服用してもらったところ、順調な回復を遂げました。

すなわちその後再発なく継続就労を果たせました。

以上より産業医には2つの重要な役割がある事が判明した事例として専門雑誌を通じて提示することで、啓発と警告することにしました。

第一に、産業医には主治医の不備を補強する役割がある。
第二に、漢方薬を提案する事で、社員の治癒力をも向上させられる。

 


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