武漢での新型コロナウイルス感染症対策⑤|米国CDCとWHOに学ぶ(20/01/24)
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武漢での新型コロナウイルス感染症対策⑤|米国CDCとWHOに学ぶ(20/01/24)

2020年01月24日(金)9:13 PM

米国CDC(アメリカ疾病管理予防センター)が発信した新型コロナウイルス性肺炎(2019-nCoV)情報とWHO発情報を基にした企業の産業医や衛生管理者が執るべき対応について紹介します。

 

【症状】発熱、咳嗽、息切れ等

【潜伏期間】(感染してから発症してまでのタイムラグ)2-14日程度と推定

【感染経路や感染源】 おそらくヒト以外の動物と推定されていますが、まだ不明です。
これまでコロナウィルスは動物を起源とするものが多く、生肉を販売する市場にも近づかないようにすると共に、肉やミルクの調理の際には十分に加熱しましょう。

【ヒト対ヒト感染】これまでの疫学調査からヒトからヒトへ感染する可能性が高いものと解釈できます。

【感染力】基本再生産数(1人が何人に感染させるか)は1.4-2.5と推定。過去の同じコロナウイルス性肺炎であるSARSやMERS(約0.8)を上回る数値で、季節性インフルエンザ(2-3)と相同。

  ★基本再生産数(R0)の記述はWHOの声明

 



【毒性】これまでの患者の状況から、死亡率は4%程度とSARS約10%,MERS約30%と比較して低く、死亡例は今のところ高齢や基礎疾患のある方に限られていますが、感染の拡大に伴って、強毒性化する危険性やスーパースプレッダーという爆発的に感染を拡大させる感染源となる特異な人が生じる怖れもあります。

 

【予防】医療従事者以外では、手指消毒や咳エチケットに加え、サージカルマスクの正しい装着について教育した上でのサージカルマスクの着用。

空気感染も想定すべきであり、患者についてはサージカルマスクの着用、対応する医療従事者(患者と接触する人)についてはN95マスク等の着用が推奨されています(ただし、フィットテストが必要)。

以前のMERS発生時では病院内で患者と接触した家族などに感染が伝播した例があるため、現地ではむやみに病院に行ったり、当然体調不良者と接触することを避ける必要がある。

【防疫】現地において、または現地から帰国した人については、発熱や上気道症状のある場合は出勤を停止させ、保健所等に連絡の上、医療機関を受診させてください。帰国後2週間程度は、体調に関して定期報告をしていただくのがよいかも知れません。

現地から無理に帰国させてしまうと、航空機機内で、患者と乗り合わせる危険があります。それでは感染リスクが高くなる可能性があるため、感染経路などの情報が明らかになるまでは緊急帰国等はさせない方が良いです。

むろん、必要性の低い武漢への渡航を避ける対応が賢明です。なお中国への渡航に関してもLv1の注意喚起が出ています。

 

【鑑別】おりしも北半球全体でインフルエンザが流行する時期であり、症状での鑑別はほとんど不可能です。

【対策】「体調の悪い人は休ませる」の励行が必要。

【その他】企業では患者が発生した場合のレポートラインや近隣医療機関、公衆衛生機関との連携、そしてBCPの確認や見直しも必要となります。



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