2014年11月10日に富士通株式会社 川崎工場で開催された
「電機産業保健研究会」にメンタル産業医の命名者として知られる合同会社パラゴン(東京都港区)代表社員の櫻澤博文が参加してきました。
本会の前身は「情報通信業産業保健研究会」でした。
参加企業拡大に伴い名称変更されたものです。
産業保健活動の見識及び相互交流を深める機会の提供が趣旨とされていました。
1>富士通㈱未来医療開発センター
エグゼクティブリサーチャ 松本 俊二氏による
「ITCで未来医療に貢献する」 という基調講演がありました。
アメリカでは、ビルゲイツがスポンサーとなって、製薬会社大手を集めての
創薬支援が行われています。
他方、日本では、富士通製作の「京」があるのに、国内製薬会社は
協力しても使用実績がほとんどないとの話でした。
確かに実験動物や細胞を用いての検証をしなくても、分子間の結合状況を
シミュレーションできる実際には驚きました。
「京」が置かれている理化学研究所と国内製薬会社との協働関係が向上すると良いのにと感じました。
2>産業医科大学医学部公衆衛生学教室 松田晋哉教授による
「職域におけるデータヘルスについて」という題での招待講演がありました。
少子高齢化に伴う医療費爆発問題は消費税率アップ問題とも繋がっています。
消費税増税が景気後退に影響を与える現実も生じています。
日本が、再成長するカーブを描けるのかは、消費税税率を上げなくても済むような
医療費への支出抑制がカギといえましょう。
それらに対して松田教授らが開発された解決方法が紹介されました。
電子カルテでの傷病名やレセプトによる診療報酬とをクロスリンクする地道な作業の積み重ねにて、
健康保険組合単位で、どういう対策を行ったらどの程度の医療費削減効果が出るのか、
すでに応用されている実際が紹介されました。
より多くの健康保険組合で、医療費削減への取り組みが進展するようになるものと期しました。
このように、合同会社パラゴンは、最新の知見を発表する他の産業医の情報も収集しながら、
更により良い産業医サービスを提供するよう尽力致しております。