【産業医が理解すべき日本人におけるコロナ重症&死亡リスクとは】
以下の表は内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策分科会にて報告された第1波時に、積極的疫学調査で収集された516例の疫学調査から判明したリスク因子を国立感染症疫学センター 土橋酉紀主任研究員がまとめたものです。
健康経営において重責を担う全国の産業医の先生方が、疫学的根拠を元にしたこの結果を把握した上で、日々の健康経営を担われることが、コロナ禍を解消する原動力になると考えられたプロフェッショナル産業医の提唱者で知られる合同会社パラゴン、ここに取り上げました。
【解説】
産業医の先生方から御覧になって右側の段が、「死亡」と人工呼吸器使用とを一緒にしているのはなぜでしょうか。以下の考察が可能かもしれません。
人工呼吸器(や更にはECMO)を使ってコロナ感染症を治したとしても、ベッド上で麻酔薬にて意識レベルを静止させた、いうならば人工的寝たきり期間が2桁の単位で進展していては、認知症やサルコペニアが進展し、コロナは治したといっても、現実には寝たきりで かつ 認知症が進展してしまった、つまりは要介護者を養成してしまったという現実を、国民は目を向ける必要がある。欧米で死亡者が多いと報道されている背景には、欧米では、いわゆる「社会的死」を受容する死生観が市民の意識にあるからかもしれない。何しろ人工呼吸器やECMOを使うと、どれだけ医療職に疲労感を与えるだけではなく、医療費を消費するのか確認した上で、何を選択し、何をしないでおくべきか検証が必要なので、それを政治に託したい。
もとい、産業医の先生方に次に確認してほしいのが真ん中の段にある「ICU入室」です。ICU入室とは、ICUでの治療が必要なレベルまで重症化した方々を分析した結果です。どのようなリスク因子を持つと、ICU入室が必要となる位まで重症化したのか、明示されました。
これまで当第15報で、ワクチンの優先投与対象とされた方々から、その背景として、第1波で重症化していたであろうこと推測した上で、健康経営に向けた取り組みとして定期健診結果の見直しを産業医としての契約先に推奨してきていました。
自己保健義務を尽くして欲しい方々はどういう背景を持った方々なのか、産業医の提供する保健サービスの精度が高まることで第3波は冬季ですからどうしても乾燥による気管支内の絨毛の動きは低下、寒いので免疫力低下と感染者数は増えざるを得ません。でも死亡率の高さを低く抑えることになればと期しております。
実際、ブラジルでの感染者数の推移をこちらから確認ください。7月29日の1日当たり69,074人をピークに新規感染者数は減少傾向を示しています。ブラジルはブラジルのトランプと評されるボルソナーロ大統領。コロナは風邪との発言を攻撃する論調がありましたが、自然免疫獲得にて感染は縮小していく方向性の模索もスペイン風邪から学べる教訓が示していること、2020年5月21日に紹介した通り、必要です。