2015年12月から労働安全衛生法第66条の10にて施行開始されたのがストレスチェック制度(心理的な負担の程度を把握するための検査等)。
健康経営に向けたストレスチェック制度を有効活用する産業医 活動を推進する合同会社パラゴン(東京都港区)として7年度目を迎える12月。ストレスチェック制度を解説した『ストレスチェック面接委のための「メンタル産業医」入門』(日本医事新報社)も刊行して6年が経過したことからご挨拶を記載します。
ひとえにこの『ストレスチェック面接医のための「メンタル産業医」入門』読者や、こちらの意向を踏まえてくださっている産業医 ご契約先の皆々様から賜りましたご支援 ご厚誼があってのことと感謝申し上げます。
開始間もないころは、「心理的な負担の程度を把握するための検査及び面接指導の実施並びに面接指導結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」で学んだ知識を産業医としての契約先にお伝えすることで精いっぱいでした。
対して
日々の経験や産業医先にて頂戴した叱咤激励の言葉は、ご期待の顕われであって、信頼あればこそ、それを成長や改善、改良への糧とさせていただくことで、お客様に寄り添った対応や、best among the bestという標語にふさわしいご提案とは何かと 常に内省しながら精進を重ねてまいりました。
とはいえ
コロナ禍で増加した自死者数はじめ まだまだ 支援や救済が必要な方々はたくさんいらっしゃいます。
ストレスチェックで高ストレス者と判断され、面談を希望される方とは、オンライン面談は、ある意味便利ではありましょうが、直接 お会いさせてもらうことで把握できる以下の情報が得られないことが課題です。
・服装で示される意識や雰囲気(衣は意を表わす)、
・肉声を通じて把握可能な(中医学でいうところの)虚実の違い、声の抑揚や音質で把握可能な辛さを筆頭とした感情のダイナミズム、
・視線の動きで示される 未来への想起や過去の経験への検索、
・表情で示される感情や気持ち、思い、期待
・恰幅や背の高さ・姿勢といった3次元だからこそ推測可能な生活習慣
産業医として20数年の経験を重ねるなかで、定期健診結果やストレスチェック結果と その結果を呈した方との面談を通じて把握、解釈、理解、改善提案とともにその後の経過といった 一連の医的支援の実際を重ねるなかで蓄積されてきた知的資源を活用しようにも、総動員かけられないもどかしさがございます。
それがあってこそ、直接 お会いさせてもらって 会話を重ねさせてもらう喜びは何者にも代えられません。このように直接のご交誼を大切にしてまいります。
加えて
現状に甘んじることなく更なるbest とは何かと探求し、best among the bestの解決策を提案しえるよう研鑽や鍛錬を重ねてまいりますので、従前に変わらぬご厚誼を賜れますよう、引き続きよろしくお願い申します。