第45回 日本労働衛生研究協議会学術大会 の7月2日土曜日プログラムは非会員でも無料参加可能でした。
内容を書き出すと以下です。
講演1 最近の労働衛生行政の動向
演者 厚生労働省 労働基準局 安全衛生部 労働衛生課 主任中央じん肺診査医 諸冨 伸夫
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講演2 過労死等認定事案における精神障害・自殺の特徴
演者 労働安全衛生総合研究所 吉川 徹
→講演資料はこちらこちらからダウンロード可能
以上に関しての感想。
リスキリングという言葉があります。プロティアン・キャリア(☆)に向け、キャリアコンサルタントによる「訓練前キャリアコンサルティング」という、いわばキャリアアンカー判定と自身に合った仕事の選考し直しに向け、それに向けて必要な資格や訓練課程があるのなら「特定一般教育訓練給付」か「専門実践教育訓練給付金」をもらいながら、リスキリング可能な時代となっています。
医療モデルで対応しようという姿勢に加え、厚生労働省は縦割り行政の弊害を払拭すると共にこうした社会モデルの適合を介した解決もあればと感じました。
☆プロティアン・キャリア:自分の生き甲斐は市場を見渡しながら自分で決めるという自立的自律といった指向性を示します。
参考サイト:産業医による健康経営対策㉘|拡充された教育訓練給付金制度
講演3ウェルビーイング経営学 〜社員と社会を幸せにする経営とは!?〜
演者 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授 前野 隆司
→講演資料はこちらからダウンロード可能
<解説>
幸福度向上に向けては、非地位財の確保や獲得を求めると良い。地位財には限りがあるのみならず、増加しても必ずとも幸福度向上とは比し得ないことが判明している。
幸福な人の背景や理由を分析したところ100程度の要因が把握された。
そのうち関連性の高さで整理するために因子分析したところ、4因子が抽出された。
それらは
「やってみよう因子」
自己実現と成長・・・大所高所に立つ、提案型、権限移譲・・・させられ やらされではなく一人ひとりがやりがいをもって主体的に、その人の強みで
「ありがとう因子」
つながりと感謝・・・良い家族のように信頼しあって尊重しあって・・・君のお陰で・・・君のこういうところが良かった
→ 感謝は万能薬と当社代表も常々述べていますが、通じる概念かと。
「なんとかなる因子」
有意味感と同じですね。
チャレンジ精神・・・失敗したとしても「次がある」と激励
∵ 先が見えない社会では、色々とチャレンジしてみることが大切。やってみなければ成功しえない。
チャレンジしない人は失敗もしない。
変動期・激動期にはチャレンジしないとサバイバルしえないものとのことでした。
「ありのままに因子」
自己肯定感や自己効力感と同じですね。
個性がはっきりしていると他人と自分を比べることがないからくよくよせず、自己卑下をすることもないとのことでした。
幸せは他人にうつる 「幸福」にも限りも限界もないので、幸せな人は 更に 自分にチャレンジし、信頼する仲間を養生し、更なる高みを目指すことが次のテーマとなる。
健康も幸福も同じ。きりはない。鍛錬したらしただけ成長かつ向上するもの。
西精工のように大声で挨拶をする、理念の復唱、掃除といった基本的なことを徹底し続けていることで成功し続けている企業がある。
むろん、デジタルディバイドではないが 全ての人を取り残さない工夫が必要なことは言うまでもないとのことでした。
辻井伸行さんは当社代表の棲む町の隣町にある産婦人科のご子息です。
そしてポーランドで生まれたショパンが 故郷を脱出した後、1830年11月の「11月蜂起」(圧制を強いるロシア帝国に対してポーランドやリトアニアで発生した赤熊支配に対する武装反乱)の際に無念な心の裡を描いたのが「革命」。
ショパンは二度と故郷に戻れませんでしたが、今も武力による一方的な力による秩序破壊の恐ろしさ、おかしさを重なる音で我々の魂に直接、その曲の旋律にて戦慄を伝えてくれているように想起しえます。
繰り返される歴史より権力を握って離そうとしないばかりか、人間を苦悩の淵から絶望に陥れる人間のおろかさが学べます。
他方、障がいを乗り越えて 我々に感動をおくる辻井伸行さんも 同じ人間。