弁護士ドットコムニュース|「ブラック産業医が復職阻止、クビ切りビジネスをしている」と(17/04/13)
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弁護士ドットコムニュース|「ブラック産業医が復職阻止、クビ切りビジネスをしている」と(17/04/13)

2017年04月15日(土)7:19 PM

弁護士ドットコムニュースに、企業と組んで、不当な解雇に手を貸す「ブラック産業医」が問題になっているとして、労働問題に取り組む横浜合同法律事務所の北神弁護士らが4月13日、厚生労働省に申し入れを行ったとの記事が出ました。

神奈川県の団体職員だった43才女性が、その団体内のパワハラやいじめに悩まされ「うつ病」を発症し2014年5月に休職するに至ったことが発端だとか。
その後体調が回復したので、主治医の診断書を添えて復職を申し出たが、面談した産業医が、この方の復職を不可とする意見書を出したことからその団体は復帰を認めず、2015年6月、休職期間満了で退職扱いとなったとのこと。

その面談した産業医は、わずか30分の面談を1回実施しただけだとか。つまりは主治医への問い合わせや心理検査もしなかったそうです。さらにその産業医は、その団体から2人目の。更に別企業の社員1人にも同じ対応を行ったそうで、それら3人は皆、退職無効の訴訟を提起しているそうです。つまり3人から訴訟を起こされています。

産業医を選任しなければならない労働者数50人を超える事業場の中には、従業員の復職を認めず、休職期間満了で退職に追い込む「クビ切りビジネス」に手を染める産業医と契約するところもある事例は、これで知る限り、3事業所目です。初めて耳目を集めたケースも神奈川県内からでした。ある運送会社の川崎事業所にて解雇無効の訴えを起こす理由となった判断を出した産業医事例(2016年7月20日)が最初でした。この運送会社の産業医を提訴した川岸卓哉弁護士は、提訴後、東京・霞が関の厚労省記者クラブで会見を行っています。


「休職からの復帰については産業医の判断が前提になるが、会社側の意に沿って労働者の解雇を手伝う『ブラック産業医』が増えているという実感がある。提訴することで問題提起したい」と話されています。ちなみにその産業医は、その運送会社本社産業医でした。
その産業医は主治医との意見交換もせず、職場を一度も巡視していませんでした。従って復職を認めなかった判断は主観的で医学的な根拠がなく、結論ありきだったとの判断が川岸弁護士からなされていました。

その点、今回は、「団体職員」となっています。神奈川県の団体というと、県の外郭団体でしょうか。外郭団体は費用削減という説明責任からか、毎年、入札制度とし、対してそれに応札する産業医紹介業者があるのも事実です。毎年、コロコロ、産業医を換えていては、“安かろう 易かろう”よろしく満足な対応は得がたいという現実的な限界があるのかもしれません。



これらは実に残念な話です。なぜなら防止しえたからです。

合同会社パラゴン代表執筆の「メンタル産業医入門」、「メンタル不調者のための 復職・セルフケアガイドブック」、「もう職場から“うつ”を出さない!」のいずれにも、休職者本人の健康面における具体的な支援方法に加え、事業所としてどのような復職支援制度を構築したらよいのか、それぞれを時系列に沿って紹介しています。

更には、企業通信社が発行している「先見労務管理」誌にて、「ストレスチェック」制度での集団分析結果を踏まえ、キャリアコンサルタントを通じた適性に応じた就労環境整備について連載中です。上記3冊にも、キャリアカウンセリングの実際について言及はしています。更に最新かつ最先端の情報を、時代をリードする複数名のキャリアコンサルタントの活動の実際を、この「先見労務管理」誌を通じて紹介しています。

これらを読み、その通りに事業者側も、そして労働者側も、復帰に向けた対応を実施していたら、このような不幸は出ないどころか、キャリア開発の視点から展望したその事業の発展という視座があれば、機会損失に至らずに済んだのではないかとも考えられます。

ロストローポービッチいわく

「演奏するときは、その曲を作況しながら引いているという感覚でやりなさい」

 

ステファン・ハウザー(2CELLOs)の解釈

「何百回と演奏してきた曲でも、いつも初めてのような気持ちで弾くように心がけている」

 

休職者への復職支援面談も、同じように、一人ひとり、真心を基に、誠心誠意、その休職者の適性や職業観、自己健康度、向上心を把握し、それらに応じた支援を的確かつ適切に提供したいものです。



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