メンタル産業医推奨|40代以降のキャリア支援は「内的キャリア」志向で

企業の生産性向上には、キャリアの危機を迎えたり、体力が落ちることからもその職業能力の成長に中だるみが生じがちな40代~60代のミドル・シニアに対するキャリアコンサルタントによる職業能力賦活化支援が必要です。働き方改革関連法対応支援を通じた健康経営にも長けた産業医集団である合同会社パラゴンは、キャリアコンサルタントとの書籍専門誌での共著数や当サイトでの取り上げ実績から、日本一、健康経営に向けたキャリアコンサルタントと親和性は高いものと自負しております。特にミドル世代のキャリアの危機は、中年の危機とも目されており、当該者個人の意欲減退がその所属組織の活動性低下に反映してしまうと、競争社会の中、その企業の競争力低下にも陥りかねません。

そんな中、パーソル総合研究所がまとめた調査「40~60代のミドル・シニアを部下に持つ年下上司に求められる『年齢逆転マネジメント』のヒント」では、「上司のマネジメント」の観点において、ミドル・シニアの約4割を占める「伸び悩みタイプ」の躍進を促すためには、これらミドル・シニアの各年代全体において、本人の仕事の仕方・進め方を認めて・任せるという権限委譲型マネジメントが有効であるということと紹介されていました。

確かに一人ひとりが創業者 という気概を示した経営者もいました。

加えて同研究所は、2018年7月28日に50代からではもう遅い?40代から始めるキャリア支援のススメ ミドル・シニア躍進のために企業が取り組むべきこと」というレポートを出していました。

文意は変えずに以下にてキーメッセージを抽出かつ科学的表現に変換した上で紹介します。

 

【調査研究名】「ミドル・シニアの躍進実態調査」
【目的】伸び悩みタイプ」の躍進を促すために、企業が取り組むべき「キャリア支援」について検討する
【対象】40代~60代の社会人2,300名
【結果】

◆社会的に活躍している40代では、以下の「内的キャリア」を構成する意識を、そうではない社会人より強く持ち合わせてしていることがわかった。

・「社会貢献意識」
・「仕事を通じた成長実感」
・「仕事における自己効力感」

◆社会的に活躍している50代以降の対象者でも、仕事を通じた専門性の向上など、一貫して以下の「内的キャリア」に基づいた職業観を強く持ち合わせていることがわかった。
  

 ★内的キャリア:自分にとって働くことの意味や価値、意義。自分にとってのやりがいに基づいて仕事を捉える態度。

 ★外的キャリア:具体的な職種や業種や職業など目に見えるもの、名刺に書けるもの。

【考察】
「内的キャリア」が40代~60代のミドル・シニアの社会的な活躍を促す因子の可能性がある。

従来、有効とされていた昇進・昇格といった目に見えやすい役職・ポストを志向する「外的キャリア」は、いずれの年代において、自己成長性においてプラスの影響を及ぼさない可能性がある。

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合同会社パラゴンによる講評:世代全般において、外的キャリアの栄達や外的報酬の向上を目指すより、内的キャリアや内的報酬の満足や充足感を目指してもらうことが、より良い職業生活を送る要因だということと理解しました。
産業医先での労働者との面談時にも、キャリア・コンサルティングすることが多くあります。内的キャリアに関する質問を多く重ね、充足感を感じる内的報酬は何なのか、確認したいと考えました。 

出典:パーソル総合研究所.50代からではもう遅い?40代から始めるキャリア支援のススメ ミドル・シニア躍進のために企業が取り組むべきこと