ストレスチェック32|無料版実施プログラムのダウンロードサイト

ストレスチェック第32回目は、厚生労働省が無料利用可能と公開している「厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム」の紹介です。

この無料版は無料とはいえ、以下の機能を具有しています。

  1. 労働者が画面でストレスチェックを受けることができる機能
    ※職業性ストレス簡易調査票の57項目によるものと、より簡易な23項目によるものの2パターンを利用可能
    ※紙の調査票で実施しCSV等へ入力したデータをインポートすることも可能
  2. 労働者の受検状況を管理する機能
  3. 労働者が入力した情報に基づき、あらかじめ設定した判定基準に基づき、自動的に高ストレス者を判定する機能
  4. 個人のストレスチェック結果を出力する機能
  5. あらかじめ設定した集団ごとに、ストレスチェック結果を集計・分析(仕事のストレス判定図の作成)する機能
  6. 集団ごとの集計・分析結果を出力する機能
  7. 労働基準監督署へ報告する情報を表示する機能

出典:厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム」ダウンロードサイト

 

しかしながら57項目版では主観的幸福を最大化する機能はなく、この57項目版といわれる「職業性ストレス簡易調査票」を開発された下光輝一東京医科大学名誉教授すら、以下のように使うことを批判されています。

ストレスに対する国の考え方や個人に対するアプローチ法(高ストレス者の選定)などについては、研究者(調査票開発者)として違和感を覚えるし、またエビデンス(科学的根拠)にも乏しいと言わざるを得ない。今後、介入研究などによって検証と改善(マニュアル改訂など)を行っていく必要がある。

出典:下光輝一.巻頭言.日本産業衛生学会 関東地方会ニュース 第33号 2016年1月25日

 

このように問題が多数あり、80項目版はおろか、120項目版を使っても、上位500位まで入ることが可能な健康経営優良法人認定制度でのいわゆる「ホワイト500」の認定を受けることは難しい時代、57項目版でよいわけがありません。

そのあたりは健幸(ウェルビーイング)経営に向けたストレスチェック制度の活用に長けたメンタル産業医で知られる合同会社パラゴン(東京都港区)、以下にて紹介済です。

参考サイト:ストレスチェック その6|ストレスチェックで使われる質問項目は80項目版が実質標準に

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