健幸経営産業医|「あざみ野STYLE vol.51」に掲載:パーキンソン症状の軽減効果
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健幸経営産業医|「あざみ野STYLE vol.51」に掲載:パーキンソン症状の軽減効果

2023年07月02日(日)1:08 PM

健幸(ウェルビーイング)経営支援型産業医として知られる合同会社パラゴン(東京都港区)代表の櫻澤博文執筆 
「メンタル産業医 ドクター櫻澤のヘルシーコラム いつもこころにうるおいを!
微弱超音波刺激によるパーキンソン症状の軽減効果検証
「相続」を「争族」にしないために認知機能を保つ
が以下に掲載されました。

出典:あざみ野STYLE 2023SUMMER Vol51

 

これまで当社代表は
第49号では微弱超音波刺激による認知機能・精神症状の軽減効果を、
第50号ではレビー小体型認知症とアルツハイマー型認知症を罹患された方における認知機能と、対する介護者における負担度の軽減効果を紹介してきました。


この第51号では、「社会性フレイル」という、引きこもりになる疾患の1つであるパーキンソン病が原因となった認知症罹患者への微弱超音波刺激による軽減効果を検討した研究を評価しています。

 

微弱超音波刺激装置によるパーキンソン病による認知症患者の重症度と介護者負担度軽減効果検証

 

50代後半発症のパーキンソン病による認知症(DSM-5)罹患の68才男性を対象に、医療法人社団フォルクモアクリニック医庵センタ-南の藤井博子氏氏らが12週間の微弱超音波刺激装置による認知機能と患者重症度および介護者負担度への効果を検証した結果を紹介しています。
認知機能に関してはMMSE(Mini=Mental State Examination)を用いて、重症度や介護者負担度の評価にはNPI-Q*1という神経精神目録-質問票を用いて評価がされていました。

出典:藤井博子,岡野秀鑑,霜鳥良雄,小阪憲司. 経頭蓋微弱超音波刺激によるパーキンソン症状に及ぼす影響 ―認知機能検査に着目した考察―.日本補完代替医療学会誌 Vol.11 No.2, 2022

 

◎パーキンソン症状の改善に加え介護負担も軽減

使用開始前には、パーキンソン病の特徴である筋硬直による歩行困難や振戦による座位保持困難、無動や寡動が確認されていました。

機器使用後4週目から、手引き歩行と安定した座位姿勢の保持、フォークを使っての食事が可能となっていました。
NPI-Qによる介護者負担度評価は、微弱超音波刺激装置使用前の基礎値8点が0点へ改善が確認されました。

8週目には、NPI-Qによる重症度評価が、微弱超音波刺激装置使用前の基礎値5点が0点へと改善が確認されました。

 

◎MMSEによる認知機能の改善度評価

自発書字という文章の構成能力を判別する検査内容と、図形の描写を通じて空間認知能力を判断する検査内容にて、それぞれ微弱超音波刺激装置使用前には点を打つ行為しか出来ていなかった結果が、意味ある文章と図形の描写が可能になるまで改善を示していました。筋硬直や無動、寡動が改善し得たものと理解できます。微弱超音波刺激によって脳内でのドパミン放出の促進2)やドパミンニューロンの保護効果が動物実験にて確認3)されていることから、これらが改善効果を発揮したものと考察可能です。

 

このように、49号以降今号まで、一貫して微弱超音波刺激装置によって認知症罹患者本人の健康度改善と介護者への負担軽減効果が示されてきています。これらは認知機能低下に付け入る「オレオレ詐欺」の被害や「争族」の軽減も期待できることでしょう。

 

*1  NPI-Q :「妄想」「幻覚」「興奮」「うつ」「不安」「多幸」「無関心」「脱抑制」「易怒性」「異常行動」「夜間行動」「食行動」の 計 12 項目から構成される認知症者の BPSD(行動・心理症状を表す Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia)の頻度、重症度、介護者の負担度を数量化できる評価方法 。

*2  Lee KS, Clennell B, Stewar TGJ, et al..Focused Ultrasound Stimulation as a Neuromodulatory Tool for Parkinson’s Disease: A scoping Review. Brain Sciences.2022;12(2):289

*3 Zhou H, Niu L, Meng L, et al. Noninvaseve Ultrasound Deep Brain Stimulation for the Treatment of Parkinson’s Disease Model Mouse.AAAS Reseach. Vol.2019.Article ID 1748489.13 pages

 

世の中には「親族によるオレオレ詐欺」が実在しています。「実子」が親を錯誤させ、自身に有利な遺言を作成、または偽造した上でその親に後見人をつけさせます。これで実親は「被後見人」へと仕立てられ、その遺言の変更には困難を付随させる一連の行為を指します。YouTube動画で解決法は確認できます。

「争族」を予防し、かつ遺言で遺恨を招かないためには、日頃から我々一人一人が認知機能を高く保つべく意識することが必須条件です。「今頃言われても!」という向きもおいででしょう。そこで認知機能や精神症状に対する微弱超音波刺激の科学的有効性を含め、8050問題や2025問題に対して当社は対策を構築したり、科学的評価を加えてのいわば「セレクトショップ」のように以下のように紹介してきています。


介護離職防止や認知症支援に長けた産業医なら合同会社パラゴン

 

以下の団体から取り上げられております。。

  1. あおい法律事務所.医師立会いの遺言
  2. 地域団体であるNPO法人「Dカフェまちづくりネットワーク」(「遠距離介護」等、お知恵を賜われております)

 

参考図書:でぃめんしあ

 

同13号では記事を寄稿させてもらいました。

 

参考URL:「でぃめんしあ」誌第13号|コロナ対策記事掲載



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