令和2年度過労死等防止対策推進シンポジウム|メンタル産業医こと櫻澤博文による講演終了

2020年度過労死等防止対策推進シンポジウムは主催:厚生労働省、後援:都道府県、協力:過労死等防止対策推進全国センター、全国過労死を考える家族の会、過労死弁護団全国連絡会議 にて全国で開催されました。

ストレスチェックの活用にて健康経営を推進するメンタル産業医こと合同会社パラゴン(東京都港区)代表も2017年度から支援させてもらっておりまして、2020年度も「コロナ禍時代、 リモートワークに伴う 過労死予防のあり方」という題で2020年11月27日には熊本会場にて。同12月4日には鹿児島会場を担当させてもらいました。
それらの内容の報告です。

コロナワクチンもままなっていない最中にも関わらず、熊本会場には定員50名のところ主催事務局発表で50人、鹿児島会場には60人もの参加者がコロナ禍の中、ございました。

 

動画:コロナ禍における講演

鹿児島会場での東九州過労死を考える家族の会代表の桐木弘子様の体験談は、上長からのパワハラでメンタル不調を来した末、自死を選ばれたご子息の話でして、胸がつぶれそうな思いを受けました。

こちらは2020年7月以降、対前年同月比で自死数が増加していること、10月1か月だけで2153名とコロナ死を上回るような自死者が出ていること、特に女性の失業やDVがコロナ禍を理由に増加していることより、経済が死んでは医療にまわすお金もなくなることより、経済をまわすことが、今は自死対策になり、その方がコロナ対策より重要であること紹介しました。

これらの実際は全国の産業医の先生方にも認識してもらいたく、発表レジメはこちらから。発表スライドはこちらから確認できるようにいたしました。

また以下のように2020年9月14日には問題提起しておりますが、

産業医による健康経営対策⑰|コロナ発生初期516例分析結果:重症&死亡リスクとは

元々 老人保健福祉施設入所者といった要介護者等に対しては、健康保険による寿命の長さを求める延命中心医療ではなく介護保険による人生の質を高める福祉支援が提供されてきていました。しかしながらコロナ陽性になると、介護保険による生命の質を高める福祉支援ではなく生命の長さを確保するという医療の提供を受けるよう強いられ、加えて家族の見守りさえからも切離されてしまいます。元々寝たきりであったり 意識がない方を人工呼吸器に繋いでしまっての治療では、サルコペニアや認知症はより悪化しこそすれ改善することは期待しえず、新型コロナウイルスの存在がPCR検査で陰転化しえたとしても、風評被害を受けている元の保健福祉施設は引き取りを拒否します。家族もしかり。つまりは引きとり先がない不幸中の不幸を招いている現実があります。医療保健福祉従事者を「ニュース」の“売り”材料”としてきて、偏見や差別を招き、間接的に医療保健福祉従事者を迫害する手引きをしてきたといっても過言ではないマスコミによる「Bads」といえましょう。

なおスペイン風邪からも第2波(当時は1年も続いていた)以降、特効薬も現代医学もなくても収束していった過去があります(むろん、何もしなくてこのような効果が得られたわけではなく 新千円札に載る方の衛生学を根拠とした公衆衛生活動が背景にあったわけですが)

 

産業医によるコロナ禍検証|スペイン風邪に学ぶ

 

出典:厚生労働省 過労死等防止対策 過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ