産業医による 感染症学会特別シンポジストの制約ぶり解説

2020年4月18日に 第 94 回日本感染症学会学術講演会による特別シンポジウムテーマ: COVID-19 シンポジウム―私たちの経験と英知を結集して―を感染症にも通じたメンタル産業医の命名者として知られる合同会社パラゴン(東京都港区)代表が視聴しましたので、そこでの要点と感染症に関して「専門家」とされている方を制約する業界との関連性について以下で取り上げた調査システムを活用した結果を紹介します。

参考サイト:あなたの産業医は大丈夫?|契約や更新時、その医師の倫理性が判別可能なサイトの紹介

製薬マネーデータベース『YEN FOR DOCS』  にて、以下の登場者を確認ください。

COVID-19 シンポジウム -私たちの経験と英知を結集して-

 開会の言葉 舘田 一博 (東邦大学)

1.コロナ対策:OVER VIEW

司会: 脇田 隆字 (国立感染症研究所)

演者: 尾身 茂 (地域医療機能推進機構)
・以下の「専門家」の講話を踏まえた内容であればよいのだが、NEJMに中国からの続発被害がドイツで生じた事例が掲載されたことを根拠に中国からの入国を禁ずべきと当社は2020年2月14日に提言しているのに、そのような論調は皆無


参考サイト:産業医による新型コロナウイルス感染症対策⑪|産業医向け根拠ある対策情報<2020年1月30日発輸入禁止対策とは

2.クラスター解析から COVID-19 の疫学と対応策

司会: 和田 耕治 (国際医療福祉大学)

演者: 押谷 仁 (東北大学)

・covid-19はSARSと異なり、症状の重症度と感染性(感染させやすさ)は必ずしも比例しないため、軽症なのに感染性が高く発症直後のウイルス量は高い傾向さえある場合も感染性が高い場合とはウイルス排出量が多い場合に。


・年齢がウイルス量と比例していると疑われている。
『若年層クラスター』が示すように、あたかも若い人たちだけがこのウイルスを広げているという印象を与えてしまったのは事実とは反する
青壮年だと上気道(鼻から喉まで)に保持しているウイルス量は少ないことが示唆された。ただし例外的に多くのウイルスを持っている人が確認されている。




中高年が感染を拡大させている理由は、ウイルス量を多く持つ性質に加え、地域で豊富な交流と拡がりを持つ元気な人が地域内での感染拡大させていたものと推測可能
・また、出張や接待などの形で地域を超えた感染拡大にも影響を与えていると考えられた。
・いったん、地域の
高齢者に感染が及ぶと、高齢者は重症化しやすく、ウイルス量が多いために高齢者施設、病院内での感染拡大に寄与してる可能性がある。




・日本での感染第1波は確かに中国からだが、感染第2波の原因は欧米・エジプトからの帰国者と考えられる。根拠は帰国後感染者が見つかっているだけで300例はあり、その数倍は無症状者がいるものと想定しえることから。

注:感染症学会は帰国者や海外からの渡航者は問答無用の2週間の社会からの隔離を主張していました。しかしながら日本での実際は、繁忙を極める保健所医師に電話で所在を確認させるという、グラハム・ベル時代なら最先端だった前近代的管理しか執行させていませんでした。位置情報で所在を確認できる時代、実質的に野放しだったわけです。


・輸入感染症は当初は大都市に帰着する。その後地域へ感染が拡大していく。地域には高齢者が多いため、感染が拡大すると重症化・重篤化していく危険性が高まる。

・したがって対策の根幹としては3密回避の徹底という、国民の行動変容が鉄則。

・本来、感染疑い例には全例、PCR検査を受けさせ診断をつけさせ隔離させることが検疫の基本として必須だったが、現実解としての日本の医療の現状では物理的に不可能だった。

厚生省による症例定義や「帰国者・接触者相談センター」なるものの設置に自身が関与することはなかった。
クラスター対策班が設置されたのは2020年2月25日

出典:大臣レク用 クラスター対策による感染拡大防止

→注:国の症例定義が非科学的なことが判明したのに、続けていること当シリーズ⑬4にて疑念を挟んでおりました。その疑念がはっきりしました。

参考サイト:2017年11月19日発.健康経営に長けたプロフェッショナル産業医提唱者が警告|致死率40%の中国発・新型ウイルスの恐怖 

 

ここで引用したワクチン・血液製剤産業タスクフォース顧問からの提言」にて疑念視 されてい渋谷健司医師も、いずれ保健所の負担は増し、検査キャパシティーが限界になることは明らかでした。検査については、保険適用になった後も医療機関から保健所に許可をもらい、その上で患者は帰国者・接触者外来に行って検査をする必要があります。こうした複雑な仕組みのために検査は増えず、結果として経路を追えない市中感染と院内感染が広がってしまいました。」「そもそも検査を絞り続けた戦略がよくありませんでしたし、今こそ『検査と隔離』の基本に戻るべきでしょう。」と疑問を呈していました。


出典:論座.検査と隔離で「命と経済を救う」渋谷教授提案を生かせるか コロナ恐慌の出口戦略は検査拡大から

 

3.臨床症例の共有

司会: 三鴨 廣繁 (愛知医科大学)

演者: 川名 明彦 (防衛医科大学校)

・横浜着岸クルーズ船でのコホートからすると、PCR検査陽性のうち47%は無症状者。
・発症前から感染を拡大している。
・胸部CT画像所見はcrazy-paping pattern という、敷石状、マスクメロンの皮状が特徴
・来院まで時間が経過しているせいか、投与薬で著効したとの印象はない。







4.医療体制の維持

司会: 岡部 信彦 (川崎市健康安全研究所)

演者: 釜萢 敏 (日本医師会)
・医療従事者が全力で取り組む中、病床数不足といった危機的状況に至っているものと認識したため、2020年4月1日に医療提供体制を維持するため、国民の皆様に、自身の健康管理、感染を広げない対策、適切な受診行動を依頼するために「医療危機的状況宣言」を日本医師会は発した。
・PCR検査実施数を伸ばすために、行政が施行している「帰国者・接触者相談センター」及び帰国者・接触者外来等の医療機関に加えて、都道府県医師会・郡市区医師会等も「地域外来・検査センター」の運営を受託できることになった。これでPCR検査の実施数が拡大することが期待できる。
・抗体検査の拡大も進めてもらいたい  

→注釈:血液検査であれば、医療従事者の感染曝露を軽減できるだけではなく免疫獲得の確認や、集団免疫の把握も可能

 

5.専門家の説明責任と市民の行動変容

司会: 大曲 貴夫 (国立国際医療研究センター)

演者: 武藤 香織 (東京大学)
製薬会社から資金をもらうこともなく、政府からも介入を避けるために、公平・公正を維持した立場からの情報発信を行っている(大いに曲げる方へのあてつけ?)

・その情報は科学的根拠に基づくものであることは当然として、国民に広く流通しえるように簡潔明瞭な内容になるよう吟味しての発信を行っている。covid-19の感染拡大を防止するのは対策情報の拡散だと。その為に有志を募り、出典:新型コロナウイルス感染症に関する専門家有志の会 を立ち上げた。

6.臨床試験の進行状況と新知見

司会: 森島 恒雄 (愛知医科大学)

演者: 土井 洋平 (藤田医科大学)





・抗ウイルス作用と抗炎症作用の双方を持ち、長らく喘息の治療薬として市中でなじんできている製薬。死亡率は2%程度と低値。





 閉会の言葉 岩田 敏(国立がん研究センター中央病院)

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どうして春分の日の3連休に外出が増えてしまったのかの社会病理的洞察まで述べられる方はいませんでしたが、それは当サイトをご覧になってもらうとして、ただ、誤用する御用悪疫学者では太刀打ちできなかった今般の新型コロナウイルス感染症に対して、診療報酬は平時のままで向き合う臨床家の懸命なご活躍に感服し通しで視聴致しました。

そのinputに対して上記のoutputを致しました。全国の産業医の先生方に限らず医療職、衛生管理者にとっても臨場感を味わってもらえたら幸いです。

 

2021年8月2日追記

 

2021年4月26日に以下のように、参考サイト:あなたの主治医は大丈夫?|産業医による医師の倫理性が判別可能な誤用学者検証サイトの紹介 を 参考くださった報道がありました。

出典:ワクチン会社から謝礼を受け取っていた番組コメンテーター医師の実名