新型コロナウイルス感染症に対する予防接種にて、優先接種対象とされる「基礎疾患」の定義が固まりました。
BMIが30以上の肥満者も含むことになりました。
「慢性の呼吸器の病気」には、喫煙していると罹りやすくなる「肺気腫」、「慢性気管支炎」、「間質性肺炎」、「肺線維症」、「特発性肺線維症」を含まれます。
どうして決められたのかは、重症化→重篤化→死亡リスクが高いこと、以下からもおわかりになるかと。
以下の6枚目に記載がありますが基礎疾患有の方は、自己申告(予診票への記載)で大丈夫となる見込みです。
出典:第43回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 予防接種基本方針部会
むろん、ワクチン接種したからといって、基礎疾患が治るわけではありません。
全国の健康経営に邁進される産業医の先生方が、 職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリスト を徹底したしてもクラスター(複数の感染者発生源)を引き超す機会が2つあります。
1.喫煙所
産業医の管理が及びにくい施設に大型ビル内での共有喫煙所が挙げられます。喫煙所は典型的な3密空間です。
・喫煙時にはマスクを外しますから、富岳を使った検討では感染力は3倍に拡大します。
・排風量に応じた喫煙者数の入室制限を行っている施設、寡聞にして確認しえたことがありません。
・喫煙中に咳き込むことで気道からの分泌物(喀痰)を拡散する喫煙者が出た場合、その飛沫に含有される有害因子は容易に吸入されたり、衣服や体表面、持ち込んだ物品に付着されたまま、仕事部屋に持参かつ拡散されていしまいます(バイオハザード化)。
また、以下の労働安全衛生上の課題が生じています。
共有喫煙所を利用していた喫煙する社員から、PCR検査陽性者が出たとしても、その陽性者は、果たして加害者側なのか? それとも被害者側なのか? 確認しようにも、加害者側から虚偽報告されてしまうと、本来は被害者側なのに、抗弁できないという実際が生じました。
刑法上では「偽計業務妨害」に相当するのですが、そのような悪意ある攻撃を受けてしまっても、抗弁し辛く、つまりは反証を挙げようにも後の祭りという事象が生じています。何しろ就労時間中、複数の善意の第三者に、毒物の缶詰であるタバコの燃焼物質を吸入させることはつまりは受動喫煙を強いるという加害行為を雇用する社員にさせている実際に他なりません。労働を減免してまでこの善意の第三者に健康被害を与える行為を就労時間中、許認可している事実を鑑みると、帰責性は企業側に存在しえます。
本当は ブラック企業のはずが、あろうことか、お化粧よろしく「健康経営優良法人」に認定していたりする実際があるかもしれません。過去会計を操作したり、二重帳簿にて会計事務所をだましたり、品質を偽装したり、必要な検定結果を偽造したり、信頼の証を捏造したりするブラック企業、多く確認されてきていましたから、実際には労働者に過労を強いていながらの健康経営優良法人に認定されている法人、あってもおかしくはありません。
もとい、喫煙者は在宅勤務にする産業医先事例も確認されています。
そんな中、健康経営支援を2010年から受けている産業医先の中に、本社での喫煙室や喫煙所は撤廃かつ喫煙する役員は禁煙外来に行くよう社長命が出され卒煙しえました。次は喫煙している部長を対象に禁煙外来での卒煙治療が施療され管理職全員非喫煙者化が叶っている企業、ございます。
<補足>
参考サイト:産業医科大学産業生態科学研究所・健康開発科学研究室 大和浩教授作成タバコ対策資料集から確認できます。
喫煙者の近傍にエアロゾル(気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子)が噴霧される様子はこちらから、うちミスト(もや)を介しての汚染を受ける実際を視認可能です。加熱式タバコから発生する有害物質の総量は、従来のタバコと変わらない根拠はこちらから確認可能です。
この加熱式タバコは一酸化炭素と粉じんは出さないから、職場内で使用者がいたとして事務所衛生基準規則に違反することは難しくなりました。しかしながら以下にあるように、産業医との連携に加え新コロ対策として二酸化炭素濃度測定が推奨されていることから、全国の産業医の先生方は対策が可能と考えます。
◆喫煙という毒物依存は細胞や臓器障害性を発揮することから、神経系にも有害性を余すところなく発揮しますので、抑うつ性障がいや いわゆるパニック障がいの原因にもなります。
◎離脱方法含めたメンタルヘルス向上書は以下。
出典:ストレスチェック実施後の対策はこれ!うつ予防3法 虎の巻 (電子書 税込499円)
出典:日本医事新報社.ストレスチェック面接医のための「メンタル産業医」入門 改訂第2版
2.家庭内感染
ここの表にあるように、家庭内感染以外は多くても33%にすぎません。
■濃厚接触者のうちPCR検査陽性者の割合:1/6
うち家庭でのPCR検査陽性者の割合:1/5
うち職場でのPCR検査陽性者の割合:1/20
この比 4倍
3割の世帯から複数の陽性者(つまりクラスター)が発生しているとの統計もあります。
確かに職場ではマスク装用や換気、リモートワークという3密を避ける工夫が講じられても、家庭内ではマスク装用をせず、環境性能の高さを誇る住居だと、特に高層ビルだと換気し辛く、更にはリモートワーク先が家庭だと感染しやすくなるのも頷けます。
懸念すべきはメンタル産業医によるコロナうつ対策⑩で示したようにDV増加です。対策はこちらに記載しております。
2021年1月早々、致死率が2%もない新型コロナウイルス感染症の治療に際して、東京都や神奈川県等で入院するに空席待ちが生じました。その理由は2類感染症と同等の扱いをし続けることに対して、24時間×週7日体制ではない地域の保健所が対応できないことを2020年12月8日時点で想定しえていた全国保健所長会が疑義を挙げていたにも関わらず、それを取り入れなかったことが挙げられます。
出典:全国保健所長会.厚生労働大臣様.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策における緊急提言
のみならず、返し刀で「新型インフルエンザ特別措置法」を改正し、時短営業や営業自粛指示に従わない風俗店・飲食店の捜査役を任ずるというように、仕事を増やされました。
出典:デイリー新潮.保健所が厚労省に「2類指定を外して」 体制の見直しで医療逼迫は一気に解消へ 2020.12.27
思うに2020年春の特別定額給付金送金やいわゆる「アベノマスク」の現物給付に際しても混乱と税金の浪費が相次ぎ、これが日本なの?と、「そういえば、あの住民基本台帳にはどれだけ税金が無駄に使われたのか?」とか、マイナンバーカード含め「ベンダーロックイン」によって市民の福利厚生がどれだけ昭和時代なままなのか認識を新たにしました。
出典:ロックインとはなにか?すべてが悪いのか?「開発におけるロックインのリスク評価と考え方」 #AWSDevDay
それに加えての国民を混乱させ、メンタルヘルスを悪化させる効果しか確認できなかった2020年4月7日の緊急事態宣言発令を受けて労働市場の不確実性の高まりも忘れてはなりません。