メンタル産業医命名者の創設した合同会社パラゴン(東京都港区)が、認知症罹患者の社会的支援に取り組み始めたのは2014年でした。
翌年、消費者問題に対する支援の第一人者として知られるあおい法律事務所という第三者から、我々の取組みが取り上げられました。
その後 現在までも、認知症罹患者を筆頭とした要介護者支援と、「予防に勝る治療なし」を掲げる立場として、そもそも認知症に「ならない・させない・繰り返さない」の3原則に取り組んできています。
そんな中、2023年6月4日に報道された NHK「サイエンスゼロ」を 御覧になった方も多くいらっしゃいましょう。
今回は、その中で紹介された認知症の病理学的背景を解説しながら、阻害する勢力に負けないようにと予防する方法や手段を紹介します。
出典:アルツハイマー病は“脳血管障害”!? 認知症の原因・治療法 最新研究 – サイエンスZERO – NHK
【認知症の病理は神経ではなく血管の欠陥化】
脳血管の破綻
大脳における神経活動を維持するには大量の酸素や栄養が必要です。脳の微小血管が欠陥化していくと、大脳を構成する組織や神経細胞に十分な酸素や栄養が供給されなくなり、結果として神経線維が死滅してしまいます。実際にアルツハイマー病やパーキンソン病を罹患した方の脳の切片を調べると、脳の微小血管の障害、変性の存在が確認されています。そうなのです。脳の血管障がいは認知機能の低下を招くのです。
脳血管の破綻の背景は血管平滑筋の柔軟性低下
従来、アルツハイマー病罹患者の脳切片を顕鏡視すると、アミロイドβ(ベータ)の沈着が明白でした。従ってアミロイドベータの沈着や蓄積がアルツハイマー型認知症の原因物質とみなされるという、つまりは神経病理学的検討が行われる歴史が 井原康夫の主張以降続いていました。しかしながら最近の研究では、そもそもアミロイドベータとは、酸化されたタンパク質の一種であって、酸化させる喫煙(鉛やヒ素摂取も可能)、運動不足や過剰摂取(糖化)、前述重金属や加工食品に含有される食品添加物等の化学物質によって体内のタンパク質が錆びた結果、沈殿を起こしたにすぎず、それを抗体医薬品で除去しようとも、果たして有効なのか疑問の余地が残るものと理解しえます。言い換えるとこの アミロイドベータ の 沈着は、血管壁を構成する平滑筋の柔軟性低下の説明指標の1つであって、血管平滑筋の硬化によって、有用な生理活性物質(ホルモン、インターフェロン、インターロイキン、イオン等々)の流通途絶が原因だということが推定されてきました。つまりは血管の柔軟性低下・・・動脈硬化や動脈劣化という血管の欠陥化が、中でも平滑筋の弾性低下がアルツハイマー型認知症を筆頭とした認知症の主たる原因だということがわかってきました。
例えると、高齢になるにしたがって、顔面をはじめとして皮膚に、しみやほくろが増えてきます。しみやほくろが増えたとしても、それがしわを増やし、老化を促すわけではなく、老化で排泄力が低下した結果に過ぎないということが発生しているようなものです。
更に考察を深めると NOの産生低下に伴う平滑筋という筋肉の柔軟性低下がアルツハイマー型認知症の主たる病因だということが推測しえました。
血管内平滑筋の柔軟性低下の主因は悪玉生活習慣
では、血管平滑筋の柔軟性を損なうものは何でしょうか。それは、「成人病」といわれていた・・・「生活習慣病」の原因に他なりません。そうです。NO産生低下を来すのは「ABC」で表現される悪玉生活習慣です。
2008年から、市民は、あの いわゆる メタボ対策・・・特定保健診査と特定保健指導にて、この悪玉生活習慣を是正するために汗を流してきました。
当社もその間、それらが抑うつ性障がい(気分障がい)や不安障がい(パニック障がい)の原因だということを栄養教育学の大家と科学的に検証し直し、その方の指導にていわゆるメタボ健診(特定保健診査&特定保健指導)の有効活用を軸の1つとした「メンタル産業医学」を体系化してきました。実際に前述のNO産生低下に関係する「ABC理論」を含め以下の入門書として日本医事新報社 は2016年に展開くださっています。
参考:ストレスチェック面接医のための「メンタル産業医」入門 改訂第2版
加えてメンタル疾患の真の原因は、食事の不摂生を筆頭とした神経の炎症であることを同志と共に提唱すると共に、対策を共著「究極の疲れない脳」を通じて啓発も行ってきております。
今回、従来の抑うつ性障がいや不安障がいに加え、アルツハイマー型認知症も生活習慣病に含有されることが確からしくなったものと理解しました。
2024年度からの特定保健診査&特定保健指導の内容に対しても、その栄養教育学の大家の知見が取り入れられています。
追申
認知症防止にはメンタル産業医による悪玉生活習慣の是正
メンタル産業医による悪玉生活習慣の是正→善玉生活習慣病の蓄積→NO産生維持や向上→血管平滑筋の柔軟性維持→血管障がい防止→認知症発症予防→介護問題解決 というベクトルが構成しえます。しかしながら昨今、メンタル産業医はおろか、産業医という医師法や労働安全衛生法によって、その倫理性や高邁な社会医としての国民や市民に対する福利厚生(生命権に加え幸福追求権も)を具現化する活動を抑止、阻害、破壊する勢力「名ばかり産業医を紹介するブラック産業医紹介業者」が複数、台頭してきています。
「正しいことを正しく:Doing the right things right」 や 「最上の中でも最上たれ:best among the best」を掲げる当社との契約を解消するところは、これらとは相反するものと理解したいもの。例えば 宜しからぬことを正しくする例:保健師に医師の仕事を代替させることが実態なのに、そして二か月に一度の産業医訪問で良いとする集団がありますが、それらは法律違反です。可能なのは産業医による職場巡視に関してだけであり、かつ相当な条件を満足してからの話です。
ただ企業の姿勢がNO産生を低下させ、更には平滑筋の柔軟性を損なう方向性に転進したとして、福利厚生を逸失してしまうのはそこの労働者や市民であってその企業ではありません。生産性や就労継続性は損なわれますが、それが現実的になった時には、現経営者はどこに存在しているやら。
以下のように啓発記事を掲載してもらったものの、制止も抑止も出来ていません。
出典:精神科治療学 vol.37増刊号 精神科臨床ライブ
参考:メンタル産業医|精神科治療学増刊号にてコンビニ受診の弊害を啓発
Education 2030
労働者や市民が行為主体性(agency)をより明確に具有し続け、そして自他(社会との)相互互恵作用を促すことが、健幸(ウェルビーイング)経営です。UNESCOが2017年に提唱した持続可能な開発のための教育の観点からも、名ばかり産業医を斡旋するブラック産業医紹介所はさてはて。
教わるから 学ぶへの転換を文部科学省は2018年に提唱しました。この読者の考えを先行させるために、上記情報を提供すると共に代償となる情報を提供します。
血管平滑筋の柔軟性の高め方
筋肉は血管の集合体。血管をしなやかにするには、NO産生を促すことで得られる果実・・・筋肉をしなやかにすると良いです。具体的には体内でNO産生の前駆体になるL-アルギニン を 多く摂取可能な赤味の肉や鶏肉、乳製品の摂取とストレッチ。ストレッチに関してこれまで当社は以下を紹介してきています。
より脳血管に集中して、血管をしなやかにする手段も開発され、その効果も「サイエンスゼロ」では取り上げられました。
微弱超音波刺激装置
放送では、超音波刺激装置の有効性が取り上げられました。
ここでの下川宏明教授による微弱超音波刺激装置を使った効用に関しては、あざみ野STYLE第49号 pp6-7に「早期アルツハイマー病の治療法開発に向けて大きな一歩」という題で下川教授による文書が掲載されています。
そして当社代表も、他の臨床疫学的効能の解説記事を取り上げておりす。
具体的な内容は以下をご覧ください。
参考サイト:メンタル産業医ドクター櫻澤のヘルシーコラム|「あざみ野STYLE vol.49」に掲載
また、こちらから該当記事のPDFをダウンロードできるようにしております。
更に同50号でも以下のように効能を取り上げております。
実際、微弱超音波刺激装置によって照射される超音波の周波数は細胞そのものが持つ固有の波動と同調することが示唆されております。
共鳴・・・響き合うことで細胞そのものと活性化する可能性があることが想定されてきていました。それが最近は、血管拡張作用のある一酸化窒素を介した生理学的反応が実際に生じていることが確認されています。
更には低出力超音波刺激装置の使用によって、血管内のアミロイドベータが排出されるものかの動物実験を介した検証が行われ、実際にその効果が確認されております。
この低出力超音波刺激装置は商品化もされており、商品名は「ウルトラ―マ」といいます。
上記 あざみ野STYLEから抜粋すると以下です
ご覧のようにレンタルも受け付けています。